自治体において、住民との連絡が不可欠な業務は多岐にわたります。しかし、電話や郵送物による連絡では「情報が住民に届きにくい」「対応に時間やコストがかかる」といった課題を感じている自治体も少なくありません。
こうした背景から、到達率・開封率が高く、迅速に情報を届けられる手段として、自治体におけるSMSの活用が注目されています。
本記事では、自治体・役所がSMSを活用するメリットや注意点、実際の活用事例を紹介します。SMS送信サービスを選ぶポイントも解説しているので、SMS導入を検討している担当者の方はぜひチェックしてみてください。
- 自治体では、電話や郵送に代わる連絡手段として、到達率・開封率が高く、迅速に情報を届けられるSMSの活用が広がっている
- SMSは、防災情報や税金督促、健康診断・ワクチン接種のお知らせなど、多様な用途で利用されている
- 利用時は「送信元の明確化」「簡潔でわかりやすい内容」「配信頻度や時間帯の配慮」「セキュリティ対策」が重要
- SMS送信サービスは、LGWAN対応やセキュリティ・配信性能などを確認し、自治体業務に最適なサービスを選ぶ
目次
- SMS(ショートメッセージサービス)とは
- 自治体・役所におけるSMS活用とは
- 自治体・役所がSMSを活用する3つのメリット
- 自治体・役所がSMSを活用する際の5つの注意点
- 自治体・役所がSMS送信サービスを選ぶ際の9つのポイント
- 自治体・役所のSMS活用事例
- SMS送信サービスを活用して自治体・役所の業務を効率化しよう
- 自治体・役所のSMS活用に関するよくある質問

SMS(ショートメッセージサービス)とは

SMS(ショートメッセージサービス)は、携帯電話番号のみでメッセージをやりとりできるサービスです。メールアドレスや専用アプリのダウンロード、アカウント登録が不要なため、携帯電話番号さえわかればメッセージを送受信できるため、誰でも手軽に利用できます。
SMSと他の連絡手段の主な違いを、以下の表でまとめました。
| 手段 | 応答率・開封率 | 即時性 | コスト | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| SMS | 90%以上 | ◎ | 〇 | ・到達率・開封率が高く、迅速に情報を伝達できる |
| メール | 10% | ◎ | ◎ | ・画像や動画の添付、長文送信が可能 ・開封率が低い |
| 電話 | 30~40% | ◎ | × | ・口頭での説明が可能 ・対応件数に限界がある |
| 郵送 | 5% | × | △ | ・記録として残りやすい ・到達に時間がかかる |
※ 当社調べ
SMSについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
関連記事:SMSとは何か?ビジネス利用のメリットと効果的な使い方
自治体・役所におけるSMS活用とは
自治体では、住民への迅速かつ確実な情報伝達手段として、SMSがさまざまな業務に活用されています。
ここでは、自治体・役所でSMS活用が進んでいる理由と主な用途について解説します。
自治体・役所でSMS活用が進んでいる理由
自治体でSMS活用が拡大している背景には、主に2つの要因があります。
1つ目は、郵送費や人件費の削減ニーズです。郵便料金の値上げや印刷・封入作業にかかる工数の増加は自治体の負担となっており、より低コストで効率的な連絡手段への移行が求められています。
2つ目は、スマートフォンの普及による即時性と利便性の向上です。総務省の調査によると、スマートフォンの世帯保有率は9割を超えています。多くの住民が日常的に利用する端末に直接情報を届けられることは、従来の手段では難しかった迅速な通知やリマインドを可能にします。
こうした背景から、自治体の重要な情報伝達手段としてSMSの活用が進んでいるのです。
参考:総務省「令和7年版 情報通信白書|第11節 デジタル活用の動向」
自治体・役所でSMSが使われる主な用途
自治体におけるSMSの活用は多岐にわたります。代表的な用途は以下のとおりです。
- 税金・料金に関する通知・督促
- 健康診断・ワクチン接種のお知らせ
- 予約や手続きに関する事務連絡
- 行政サービスの案内
- 防災・災害時の緊急連絡
行政サービスの案内では、子育てイベントや介護サービスなど、生活に直結する情報をタイムリーに提供し、住民が必要な手続きを円滑に進められるようサポートします。また、予約のリマインドや期限切れ前の通知など、確実な事務連絡を行うことで、住民の利便性向上とともに、窓口業務の効率化にも貢献します。
このようにSMSは、単なる通知手段にとどまらず、確実な情報伝達を通じて、自治体の住民サービス向上を実現する重要なコミュニケーション手段です。
自治体・役所におけるSMS活用例の詳細は、以下をご覧ください。
自治体・役所がSMSを活用する3つのメリット
自治体・役所がSMSを活用する主なメリットは、以下のとおりです。
- 到達率・開封率が高く、住民に必要な情報を確実に届けられる
- 業務効率化・コスト削減につながる
- なりすましのリスクを抑えられる
SMS活用を通じて、自治体は限られたリソースを有効に活用し、高品質な行政サービスを提供することで、住民との信頼関係を強化できます。
1.到達率・開封率が高く、住民に必要な情報を確実に届けられる
SMSは携帯電話番号宛てに直接送信され、端末の画面にプッシュ通知として表示されるため、他の連絡手段よりも到達率・開封率が高い点が特徴です。住民は、通知をスマートフォンで即座に確認できるため、緊急性の高い情報や重要な連絡を見逃すことが少なくなります。
電話の場合は相手の都合によっては出てもらえないことがあり、メールはほかのメールに埋もれたり、迷惑メールフォルダに振り分けられたりして見落とされるケースが少なくありません。その中でSMSは、住民に重要な情報を確実に届けるための、信頼性の高い連絡手段といえます。
SMSの到達率については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:SMSの到達率はどれくらい?高い到達率の理由と接続方式による違い
2.業務効率化・コスト削減につながる
自治体がSMSを導入することで、業務効率化とコスト削減が期待できます。
たとえば、重要なお知らせを郵送で行う場合、印刷費・郵送費に加え、文書作成や発送にかかる手間も発生します。電話での個別連絡には多くの時間と人件費がかかり、大規模な連絡業務ほど大きな負担が伴うでしょう。
これに対して、SMSは印刷や郵送のコストを削減できるだけでなく、メッセージ送信に要する時間も最小限に抑えられるため、業務の効率化が促進されます。一斉配信も可能なため、防災情報や税金に関する通知など、大量の連絡が必要な場合の手間を削減できます。
また、自動配信機能を活用すれば、職員の個別連絡の負担が軽減され、限られたリソースをより効率的に活用できるでしょう。
3.なりすましのリスクを抑えられる
SMSは、携帯電話会社による本人確認を経て発行された「電話番号」を宛先として直接送信されます。SIMカードと個人の身元が紐づいているため、第三者によるなりすましや不正アクセスのリスクを大幅に低減できます。
この「携帯電話番号による確実な本人特定」という特性を活かすことで、税金や健康診断に関する重要な通知を、対象となる住民本人へ安全に届けることが可能です。
自治体・役所がSMSを活用する際の5つの注意点

自治体や役所がSMSを活用する際は、住民にとって有益で信頼性の高い情報を届けることが求められます。ただし、誤解や不安を招くことなく、円滑に情報を伝えるためには、いくつか注意すべきポイントがあります。
- 利用目的を明確にし、住民からの理解と協力を得る
- 送信元の正当性を明確に示す
- メッセージは簡潔にわかりやすく伝える
- 配信頻度・時間帯に配慮する
- セキュリティ対策を徹底する
SMSを適切に活用するために、上記のポイントを正しく理解しましょう。
1.利用目的を明確にし、住民からの理解と協力を得る
自治体がSMSを導入する際には、目的を明確にし、住民の理解と協力を得ることが欠かせません。
防災情報の発信、税金の納付リマインダー、健康診断の案内など、利用目的によって伝えるべき内容や方法は異なります。そのため、SMSを活用する前に住民に周知し、SMSが送られてくる理由や必要性を理解してもらうことが重要です。
たとえば、自治体の公式Webサイトや広報誌に、SMS導入の目的や具体的な活用方法を記載し、住民が「なりすましではない」と認識できるよう配慮しましょう。FAQセクションを設け、SMSの利用に関する疑問や不安を解消することも有効です。
2.送信元の正当性を明確に示す
SMSが自治体から送信されていることを住民が信頼できるように、送信元の正当性を明確に示すことが重要です。
近年、なりすましや詐欺が横行しており、自治体からのSMSも不審に思われることがあります。そのため、送信元として「〇〇市役所」や「〇〇区防災課」など、具体的な部署名や市区町村名を明記しましょう。住民が一目で自治体からのメッセージであることを理解できるようになります。
送信元の電話番号を自治体の公式Webサイトに公開し、住民に正規の番号であることを伝えることも効果的です。住民が公式のメッセージかどうか判断できるようにしておくことで、安心してSMSを開封できます。
3.メッセージは簡潔にわかりやすく伝える
SMSは文字数制限があるため、内容を簡潔にまとめることが求められます。受け手が必要な情報を素早く確認できるよう、メッセージはシンプルでわかりやすく伝えることが大切です。
たとえば、健康診断の受診勧奨では、以下のような「期限」と「次のアクション」が明確なメッセージが推奨されます。
【良い例】
特定健診(〇/〇実施)の予約受付を開始しました。
詳細・Web予約は、区公式サイトよりお手続きください。
https://www.city.〇〇.tokyo.jp/kensin/
【悪い例】
いつもお世話になっております。〇〇市役所健康福祉課より、令和〇年度の住民健康診断の実施について大切なお知らせです。今年度の集団健診を9月15日に実施することとなりました。つきましては、受診を希望される方は本日から予約が可能ですので、お手元の受診券番号をご用意のうえ、以下のリンクよりお手続きをお願いいたします。
このように、前置きを省いて「何の連絡か」「何をすべきか」を短く伝えることで、住民がメッセージを迷わず理解し、スムーズな受診予約につなげることができます。
また、詳細な情報や画像・動画が必要な場合は、短縮URLを利用して公式サイトに誘導し、メッセージの文字数を節約しましょう。画像や動画はSMSに添付できませんが、インターネット上にアップロードし、短縮URLをメッセージ内に記載することで、文字数を節約しつつ視覚的な情報を伝えられます。
SMSの文字数制限や画像・動画の添付方法についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
関連記事:
SMSの文字数制限とは?活用例やサービスを選ぶポイントも紹介
関連記事:
SMSで画像や写真を送るには? 送信方法を詳しく解説
4.配信頻度・時間帯に配慮する
SMSは手軽に情報を伝達できる便利な手段ですが、配信頻度や送信タイミングには配慮が必要です。たとえば、頻繁に送信しすぎると「通知が多すぎる」と住民が不快に感じる可能性があります。
配信時間帯にも注意が必要です。早朝や深夜の送信は避け、昼間や平日の業務時間内に送信することで、受信した住民がすぐに確認しやすくなります。緊急時にSMSを配信する場合であっても、その旨を事前に周知しておくことで、受信者の不安を軽減できます。
納税リマインダーや健康診断のお知らせなどは、事前に配信スケジュールを調整し、住民の生活リズムを考慮した時間帯に送信することが大切です。
5.セキュリティ対策を徹底する
個人情報を扱うSMS配信では、セキュリティ対策が欠かせません。不正アクセスや情報漏洩が発生すると、住民からの信頼を失い、自治体としての責任も問われる可能性があるためです。
セキュリティ対策としては、以下の措置を講じることが推奨されます。
| 対策 | 概要 |
|---|---|
| 送信前のチェック体制構築 | ・SMS送信前に複数人で内容と宛先をチェックする仕組みを整える |
| 信頼性の高いサービスの活用 | ・セキュリティ対策が充実しているSMS送信サービスを導入する ・「国内直収接続」のサービスを選ぶ |
住民に対して「不審なリンクにアクセスしないように」といった注意喚起など、セキュリティ意識を高める取り組みも実施しましょう。
自治体・役所がSMS送信サービスを選ぶ際の9つのポイント

自治体や役所がSMSを活用する際は、一斉送信や予約送信が可能なSMS送信サービスの導入がおすすめです。ここでは、サービス選びのポイントをわかりやすく解説します。
1.行政専用のネットワーク「LGWAN」に対応しているか
自治体では、住民情報などを扱う一部の業務システムにおいて、外部インターネットから分離された高セキュリティネットワーク「LGWAN(総合行政ネットワーク)」を利用しています。そのため、これらの環境からSMS送信サービスを利用する場合は、LGWAN接続に対応しているかどうかが重要な確認ポイントとなります。
LGWAN対応のSMS送信サービスであれば、個人情報を適切に保護しながらSMS配信を行うことが可能です。自治体で導入を検討する際は、利用する業務システムのネットワーク環境を確認したうえで、LGWAN対応の有無をチェックし、安全性と運用効率を両立できるサービスを選定することが重要です。
2.セキュリティ対策が充実しているか
自治体がSMSを活用する際は、住民の氏名や電話番号などの個人情報を取り扱うため、適切な管理体制を整えることが大切です。SMSは通信経路上でエンドツーエンド暗号化される仕組みではありませんが、携帯キャリアの通信網を利用して配信されるため、安定した到達性を持つ連絡手段として広く活用されています。
SMS送信サービスを選ぶ際は、管理画面へのアクセス制御や操作ログの管理など、基基本的なセキュリティ機能が備わっているかを確認しましょう。あわせて、ISMSやプライバシーマークなどの第三者認証を取得しているかどうかも判断材料になります。
3.大量送信に耐えられるか
自治体業務では、防災通知などの緊急連絡で数千〜数万件規模のSMS送信が必要になる場合があります。そのため、配信性能が不十分なサービスでは、送信遅延やエラーが発生するおそれがあり、緊急時の情報伝達に支障をきたす可能性があります。
サービス選定時には、短時間で大量送信が可能かを確認し、安定した配信体制を備えたサービスを導入することが重要です。
4.緊急時にも安定して使用できるか
SMS送信サービスの安定性は、災害時など通信回線に負荷が集中する状況下でとくに重要です。停電や通信障害が発生しやすい状況でも、住民に確実に情報を届ける仕組みが求められます。
導入検討の際には、平常時だけでなく緊急時における稼働実績やインフラの信頼性を確認し、常に安定した配信が可能なサービスを選択しましょう。
5.必要な機能が備わっているか
自治体の業務目的に応じて、SMS送信サービスに求める機能は異なります。代表的な機能は、以下のとおりです。
| 機能 | 役割 |
|---|---|
| 差し込み機能 | 宛先ごとに名前や日付を挿入し、個別化した通知を送信 |
| 解約済番号判定 | 解約済みの電話番号をSMS送信前に自動判別 |
| 予約送信 | 特定日時にイベント告知やリマインダーを自動配信 |
| 複数部門管理 | 部門ごとにアカウントを管理 |
| 双方向通信 | アンケートや問い合わせなど、住民からの連絡を受信 |
導入前に必要な機能を整理し、複数のサービスを比較検討することで、自治体業務に最適なSMS送信サービスを選定しましょう。
6.簡単に操作できるか
窓口対応など忙しい業務の合間でも迷わず操作でき、担当職員の負担にならないサービスを選ぶことが大切です。多機能なサービスであっても、使う予定のない機能が多いと操作画面が複雑になり、ミスの増加や業務効率の低下を招く可能性があります。
事前に必要な機能を明確にし、それを備えたシンプルなサービスを選ぶのがおすすめです。操作が簡単でわかりやすいサービスであれば、担当職員が不在の場合でも他の職員が代理でSMSを送信しやすく、業務が滞りにくいというメリットもあります。
7.API連携できるか
API連携とは、アプリケーションやシステム同士を連携させるための機能です。API連携が可能なSMS送信サービスであれば、自治体や役所の業務システムと連携し、SMS送信業務の効率化や自動化を実現できます。
API連携を活用する場合は、APIの仕様や対応している機能、連携の容易さなどを事前に確認し、業務に適した運用が可能かどうか判断しましょう。
SMSのAPI連携についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご確認ください。
関連記事:SMSのAPI連携のメリットとは?自動送信への活用と導入の流れ
8.サポート体制が整っているか
SMS送信サービスを選定する際は、機能や価格だけでなくサポート体制も重要な判断基準です。サポート体制が不十分なサービスを選ぶと、トラブル発生時に対応が遅れ、住民に迷惑をかけてしまう可能性があります。
また、自治体や役所においては住民からの信頼が重要であるため、万が一のトラブル時には迅速な復旧が求められます。問い合わせ方法の種類や対応時間、セキュリティ対策の内容など、安定した運用が可能な体制かどうかも確認することが重要です。
9.他の自治体・役所での導入実績があるか
他の自治体や官公庁での導入実績が豊富なサービスは、信頼性や運用ノウハウが蓄積されている点で安心です。防災通知や納税督促など具体的な事例があると、導入後の運用イメージもつかみやすくなります。
初めてSMSを導入する場合であっても、実績豊富なサービスを選ぶことで、運用上のトラブルを避け、安定した情報配信体制を構築できます。
「NTTグループのSMS送信サービス for LGWAN」は、自治体専用ネットワークLGWANに対応しており、全国の自治体で導入されているSMS送信サービスです。日常業務から緊急連絡まで幅広く活用可能で、自治体業務の効率化をサポートします。
自治体・役所のSMS活用事例
自治体や役所では、住民への情報伝達や各種手続きの案内など、日々多くの業務で迅速かつ確実な連絡が求められます。
ここでは、特定健診の受診勧奨や保険料の督促など、実際にSMSを導入して課題解決につながった自治体の事例を紹介します。各事例からSMS活用のポイントを学び、自治体の業務改善に活かしましょう。
東京都荒川区
【課題】
40歳以上75歳未満の方を対象とした「特定健診」の受診勧奨業務では、毎年、区報や区のホームページ、ポスター・チラシ・SNSなどで告知していました。また、一部対象者には受診勧奨ハガキを送付するなど、さまざまな取り組みを実施していました。しかし、受診率は思うように上がりませんでした。
【解決策】
特定健診の対象者に向け、週2回のSMSを送信しました。その結果、コロナ禍で都内・23区全体の特定健診受診率が対前年度比で9割弱に落ち込むなか、荒川区では対前年度比とほぼ同水準の受診率を維持できました。
兵庫県伊丹市
【課題】
伊丹市では、市民税の納期内納付率向上を目的に、文書や電話による滞納者への催告を行ってきました。しかし、文書は反応が得られないケースも多く、少額の滞納ではコスト面から送付を見送ることもありました。電話催告もつながれば効果が高いものの、出てもらえないことが多く、担当者2名では対応しきれない状況でした。
【解決策】
SMS送信サービスを導入し、文書の催告書送付と同時にSMSを送信する運用を開始しました。短く簡潔な文面で納付を促し、連絡先を明記することで返電を促進した結果、SMSの着信率は約93%、接触率は約11%を記録しています。2018~2019年度で約3,350件を送信し、納付額と約束額の合計は1,600万円を超える成果を上げ、少額滞納者へのリマインドにも活用が広がっています。
東京都八王子市
【課題】
八王子市では、市税の納期限後も納付確認が取れない市民に対し、督促状・催告書の郵送、電話、臨戸訪問による対応を実施してきました。しかし「郵便物に気づいてもらえない」「電話や訪問でも不在が続く」など、連絡が取れないケースが少なくありませんでした。コンビニ収納やモバイルレジ導入により9年連続で収入率を向上させてきたものの、さらなる収入率向上に向けた新たな手段が求められていました。
【解決策】
LGWAN対応のSMS送信サービスを導入し、従来の督促手段にSMSを追加しました。その結果、セキュリティを確保しつつ、職員1人でも短期間で対象抽出・送信できる体制を構築しています。転出者など、従来の手法では接触が難しかったケースにも対応できるようになり、職員の負担を増やすことなく業務効率化を実現しています。
東京都府中市
【課題】
府中市子ども家庭支援課では、妊娠中から乳幼児期までの母子を対象に包括的支援を実施しています。しかし、郵送や電話での連絡では反応が得られず、妊娠中ケアや出産後新生児訪問、乳幼児健康診断の実施率が伸び悩んでいました。電話がつながらない場合は住所確認のため訪問も必要で、保健師の作業負担が大きく、確実かつ効率的に対象者へ情報を届ける手段の確保が課題でした。
【解決策】
SMS送信サービスを導入し、郵送や電話に代えてSMSで対象者へ連絡する手法に変更しました。その結果、電話やメールでの折り返しなど反応率が向上し、郵送や電話の件数を大幅に削減しています。SMSはテンプレート化できるため、保健師以外の担当者とも業務を分担でき、新生児訪問や乳幼児健診の対象者にも効率的にアプローチできるようになりました。コロナ禍でも健診受診率を平常時並みに維持しており、オンライン事業案内などの緊急情報発信にもSMSの活用を広げています。
静岡県富士市
【課題】
富士市では、コロナワクチン接種の対象者への予約リマインドをハガキで実施していました。しかし、ハガキはコストが高く、対象者の増加に伴い、職員の作業負担も大きくなっていました。さらに、接種日直前の予約変更や災害などの緊急連絡対応(悪天候による中止等の連絡)ができないことも課題でした。
【解決策】
SMS送信サービスを導入し、予約日リマインドや緊急連絡をSMSで送信する方法に切り替えました。これにより、ハガキ送付にかかるコストを大幅に削減、職員の作業負担も軽減しています。また、直前の予約変更や接種会場の緊急変更にも迅速に対応できるようになり、問い合わせ件数の減少傾向や接種者への正確な情報提供につながっています。
SMS送信サービスを活用して自治体・役所の業務を効率化しよう
SMSは携帯電話番号だけでメッセージを送受信でき、到達率・開封率が高い手軽なコミュニケーション手段です。この特性を活かし、緊急連絡や行政通知、健康診断・ワクチン接種の案内など、幅広い自治体業務で活用されています。
導入にあたっては、LGWAN対応や大量送信への対応、必要な機能、サポート体制などを確認し、自治体業務に最適なSMS送信サービスを選ぶことが重要です。住民との円滑なコミュニケーションや行政サービスの質向上を目指す自治体担当者にとって、SMS送信サービスの活用は効果的な手段といえるでしょう。
NTTドコモビジネスXでは、LGWAN(行政専用ネットワーク)に対応したSMS送信サービス「NTTグループのSMS送信サービス for LGWAN」を提供しています。本サービスは、高いセキュリティを維持しながらSMSを一斉送信できるため、従来の連絡手段(電話、郵便物、Eメール)に代わる新たなツールとしてご活用いただけます。
郵送や電話による住民とのコミュニケーションに課題をお持ちのご担当者様は、ぜひご検討ください。
自治体・役所のSMS活用に関するよくある質問
最後に、自治体・役所におけるSMS活用に関するよくある質問を紹介します。運用上の留意点や他の手段との使い分けを把握し、SMS活用の検討に役立てましょう。
自治体がSMSを送るのは問題ないですか?
自治体が住民に対してSMSを送信すること自体は、目的や内容が適切であれば問題ありません。行政情報の周知や防災・防犯に関する連絡など、公共性の高い用途であれば、住民サービスの一環として活用されています。
一方で、個人情報の取り扱いや送信対象の管理、なりすまし対策などには十分な配慮が必要です。多くの自治体では専用のSMS送信サービスを導入し、ガイドラインや内部規程を整備したうえで運用しています。
防災無線やLINEがあればSMSは不要ですか?
防災無線やLINEは有効な情報発信手段ですが、それだけですべての住民に確実に情報が届くとは限りません。防災無線は屋内では聞き取りにくい場合があり、LINEはアプリのインストールや事前のアカウント登録が必要です。
その点、SMSはアプリ登録が不要で、携帯端末の画面上に通知が表示されるため、利便性が高く、見逃されるリスクも低い点が特徴です。SMSを併用することで、住民の利便性と到達率の向上が期待できます。
SMSは高齢者にも届きますか?
SMSはスマートフォンに限らず、ガラケーを含む多くの携帯電話で受信できるため、高齢者を含む幅広い世代への情報伝達に適しています。
スマートフォン操作やアプリ利用に不慣れなユーザーであっても、SMSであれば比較的簡単に内容を確認できます。











