電話番号宛にやり取りできるSMSは、到達率や開封率が高い連絡手段であり、さまざまなビジネスシーンで活用されています。コールセンターのオペレーター業務とSMSを組み合わせることで、業務効率化や顧客満足度の向上が期待できます。

本記事では、コールセンター業務でよくある課題やSMSを活用するメリット、導入時の注意点などについて詳しく解説します。SMSをコールセンター業務に活用している企業事例も紹介しますので、コールセンターの課題解決にぜひお役立てください。

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コールセンターでよくある課題

コールセンターでは、入電対応や発信業務など幅広い業務を担っており、さまざまな課題を抱えています。ここでは、コールセンターを悩ませる4つの課題を見ていきましょう。

あふれ呼や待ち呼

コールセンターに入電が多い場合に発生しやすいのが「あふれ呼(あふれこ)」や「待ち呼(まちこ)」と呼ばれる状況です。「あふれ呼」と「待ち呼」はいずれも、オペレーターにつながらず、呼び出し音もしくは「電話が込み合っています」といった自動音声ガイダンスが流れ続けて、顧客が待っている状態を指します。

繁忙期やメディアで取り上げられた翌日など大量の入電があるタイミングは、オペレーターの応答率が下がるため、顧客満足度の低下や機会損失を招きかねません。また、人員不足や稼働制限などコールセンター側の状態も、あふれ呼や待ち呼が起きる要因です。

電話で伝わりにくい内容のやりとり

アルファベットや数字など、電話越しでは伝わりにくい内容をどうスムーズにやり取りするかもコールセンター業務における重大な課題です。WebサイトのURLやメールアドレス、時間などの情報は、聞き間違えが発生しやすい傾向があります。

英語のQと数字の9など発音が同じ文字や、「/(スラッシュ)」など読みにくい記号を伝える際に間違われてしまう可能性があります。また、聞き間違いがなくても、メモや入力のミスによる手違いがあった場合、顧客の満足度は低下してしまうでしょう。

正しく伝わっているか確認するために復唱を依頼することも可能ですが、対応時間が長引きやすい上、顧客側のストレスになることも考えられます。

よくある質問への対応

問い合わせの多い内容について回答をまとめた「よくある質問」を、ホームページ上で公開している企業やサービスは少なくありません。しかし、該当項目の問い合わせにオペレーターが時間を取られていると業務負担が増える一方です。

もちろん、よくある質問を見ても解決しない複雑な問題など、オペレーターによる個別対応が必要なケースもあります。そうしたオペレーターが対応すべき連絡に注力できる環境を確保するためにも、よくある質問への対応を削減する対策が必要です。

電話がつながらないお客様への対応

コールセンターからの電話に出ないお客様への対応は、業務効率化や負担軽減に向けた課題です。電話番号が通知されていても、着信に出るまで相手や用件がわからないため、知らない番号からの着信に出ない人は一定数存在します。

電話がつながらない場合、何度も繰り返し電話をしなければならず、手間がかかります。また、郵送で通知するなどの代替手段を使う場合には、コストがかさんでしまいます。

SMSがコールセンター業務での活用に向いている理由

コールセンターがかかるさまざまな課題を解消するために有効な手段の1つが、SMS活用です。ここでは、SMSの特徴を踏まえて、コールセンター業務にSMSを取り入れるべき3つの理由を解説します。

開封率・到達率が高い

メールなどに比べて、SMSは開封率や到達率が高い連絡手段です。SMSはデフォルトでポップアップ通知が待受画面に表示されるため、視認性が高く、内容を確認する人が多い傾向にあります。

また、メールのように受信ボックスや迷惑メールフォルダに埋もれてしまう心配も少ないツールです。SMSの到達率は約9割以上にも上るとされ、コールセンターからの発信に出てもらえない際の連絡にも適しています。

携帯電話・スマートフォンに標準搭載されている

SMSは、携帯電話やスマートフォンに標準装備されているメッセージ機能です。端末やキャリアなどの条件によって変わりますが、電話番号を契約している携帯電話ならおおむね利用できます。SMS用アプリもデフォルトでインストールされている場合が多く、ダウンロードや設定不要ですぐに使い始められます。

よくある質問に対する回答を、自動応答システムからSMSを送信することで、オペレーターの業務効率化につながります。また、顧客からの折り返し連絡の代わりに、SMSで要件を確認してもらう、といった使い方も可能です。

携帯電話番号でやりとりができる

SMSは電話回線を通して送受信を行うため、携帯電話番号がわかればメッセージを送ることができます。メールアドレスや会員番号など他の情報がなくても、本人と連絡が取れます。また、近年はMNP(番号ポータビリティ)の普及により、機種変更後も同じ電話番号を引き継ぐ人が増えており、変更されることが少なく連絡がつきやすい点もメリットです。

SMSをコールセンター業務で活用するメリット

コールセンター業務でSMSを上手に活用することで、顧客側とコールセンター側双方にさまざまなメリットが期待できます。ここでは、コールセンター業務でSMSを活用する主な4つのメリットについて解説します。

機会損失を防ぐことができる

コールセンター業務にSMSを取り入れ、より多くの問い合わせ対応ができるようになれば、機会損失を防ぐことが可能です。コールセンターへの着信集中や人員不足によって電話がつながらないと、顧客からの注文の機会損失や問題解決ができずに顧客満足度の低下といったことを招いてしまいます。

オペレーター業務の一部をSMSで適切なWebサイトへ誘導するなどの仕組みを採用することで、あふれ呼や待ち呼の状態を回避でき、機会損失を最小限に抑えられます。

コストを削減できる

コールセンター業務に関わるさまざまなコストは、SMS導入によって削減できる可能性があります。コールセンター運営には、オペレーターの人件費や場所代、電話料金や設備費用といったさまざまなコストがかかっています。

SMSは1通あたりの送信料金が別途発生しますが、コールセンター費用の総額に比べると安く済む可能性があります。文書の郵送など他の手段と比べても、トータルコストを抑えるにはSMSが有利といえます。

言い間違い・聞き間違いのミスが減る

テキストによるSMS送信は、電話での伝達による言い間違いや聞き間違いのミスが削減できます。口頭で情報を伝えると、言い間違いや聞き間違い、記録ミスなどによって誤った情報が伝わってしまう可能性があります。

双方がミスに気付かなければ、ミスはそのまま放置され、後にトラブルに発展することも考えられます。その点、SMSならWebページのURLやメールアドレス、電話番号もテキストを使って正確に伝えられます。また、SMSのメッセージは後で確認できるため、会話でよくある「言った言わない」のすれ違いも避けられます。

電話がつながらない相手に連絡できる

コールセンターからの発信に出ない相手にも、SMSを通して要件を伝えられます。知らない番号からの電話に出ない人も、SMSなら発信者情報と要件を簡潔に伝えられるため、相手に認識してもらえる可能性が高まります。

また、折り返し先をSMSに盛り込んでおけば、相手の都合の良い時間に電話をもらえる確率が高いでしょう。オペレーター側は何度も電話をかける手間が省け、顧客側にとっては知らない番号からの着信によるストレス軽減といったメリットが期待できます。

コールセンターでのSMS活用シーン

コールセンターでのSMS活用シーンとしては、以下が挙げられます。

  • IVR連携によるSMS送信
  • 来店予約や訪問日程のリマインド
  • 請求などの未払いに対する督促
  • 臨時休業や緊急メンテナンスなどのアナウンス
  • 新商品・新サービスの案内
  • 最新情報やキャンペーン、イベントの案内
  • 配達完了連絡や再配達の日時連絡
  • アンケートの回答ページへの誘導

SMSをコールセンター業務に取り入れることで、できることは多岐に渡ります。SMSの特徴を活かせば、上記以外にもさまざまな用途で有効活用できるでしょう。

コールセンターでのSMS活用事例

ここからは、実際にSMSをコールセンター業務で活用している企業の事例を紹介していきます。個人・法人問わず、幅広い業種におけるコールセンターやカスタマーサポート部署で活用され、効果が得られていますので、自社への導入を検討する際に参考にしてください。

株式会社阪急交通社様

電話やWebで旅行予約を受け付けている「株式会社阪急交通社」では、ピーク時には1か月で15万件にも上る問い合わせが入るため、繁忙期に電話がつながらない状況が多く発生していました。

大量に起きるあふれ呼を解消するために、SMS送信サービスを導入した結果、「電話がつながらない」「予約が取れない」といったお客様の不満やストレスの抑制につながっています。また、お電話いただいた方へSMSを通してWeb予約に誘導することで、機会損失の防止効果も得られています。

富士フイルムサービスクリエイティブ株式会社様

「富士フイルムサービスクリエイティブ株式会社」は、プリンターや複合機などのオフィス機器の営業サポートやコンタクトセンター業務を担っています。故障や不具合に関する相談連絡はほとんどが電話で、長期休業明けの翌日など問い合わせが集中する際には、電話の待ち時間が長くなっていました。

SMSの導入により、Webのお問い合わせフォームへ誘導することで混雑を分散させることに成功しています。また、顧客アンケートの案内にもSMSを活用し、回答回収数の増加や回答内容の充実といった効果も得られています。

ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン合同会社様

「ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン合同会社」では、製品の使用方法や故障に関する電話問い合わせが多く、オペレーターの対応負担の増大によって応答率が低下していました。

そこでSMSを導入し、チャットやWeb問い合わせフォームへ誘導することで、コールセンターの対応負担が増えた際にもカバーできています。年間約7,000件ほどのSMSのうち、約5,000件をテキストサポートに誘導できているという実績が出ており、顧客からの「電話がつながらない」といった不満も大幅に減っています。コールセンターの運用効率がアップしたことで、生産性の向上にもつながっています。

株式会社WOWOWコミュニケーションズ様

「株式会社WOWOWコミュニケーションズ」には、新規加入や解約に加え、既存会員からのサービス内容や操作方法に関する問い合わせが常時多く寄せられています。ピーク時に10万件以上、平均でも月6〜7万件という膨大な電話連絡がある中、顧客満足度の維持と機会損失を減らすための方法としてSMSを導入しました。

その結果、電話がつながらないときにWebサイトへ誘導することで、機会損失を減らすことに成功しています。特定のお問い合わせに関しては約10%ほどをWebへ誘導できているというデータも取れています。また、よくある質問への誘導や時間外対応、番組案内などさまざまな用途でSMSを取り入れ、お客様の自己解決を導く仕組みが構築されています。

空電プッシュでコールセンター業務を効率化

コールセンターが抱えるさまざまな課題に対して、効果的な解決手段の1つがSMSです。到達率や開封率が高く、電話番号だけでやり取りできるSMSは、Webサイトへの誘導もスムーズに行えます。

電話がつながらない場合の誘導だけでなく、予約や未払いのリマインド、よくある質問の案内など幅広い用途で活用できます。コールセンターの業務効率化やオペレーターの負担軽減のために、SMSの導入を検討しましょう。

ビジネスシーンでの効果的なSMS活用には、SMS送信サービスが必須です。NTTコム オンラインが提供する「空電プッシュ」は、高いセキュリティや配信スペックに定評のあるSMS送信サービスです。IVR連携などの実績も多く、お客様の課題に合わせてご提案します。この機会にぜひ導入をご検討ください。