携帯電話番号でメッセージをやりとりするSMSは、近年ビジネスの場での活用シーンが増えています。SMSの活用範囲が広がるなかで注目されているのが、SMS決済です。クレジットカードやキャリア決済など多様な決済手段に対応できるSMS決済を導入すれば、お客様からも喜ばれるでしょう。

この記事では、SMS決済の概要やメリット、SMS決済の導入がおすすめのケースなどを詳しく解説します。SMS決済の導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

この記事の内容
  • SMS決済とは、企業側が用意した決済ページのURLをお客様にSMSで送信し、決済手段の選択や決済に必要な情報の入力をしてもらう決済方法のこと
  • SMS決済は「電話で注文を受ける」「支払いの確実性を重視したい」「未払金の督促をする」「請求金額の変更が生じる可能性がある」といった場合に適している
  • SMS決済を導入する場合、一斉送信やAPI連携に対応したSMS送信サービスの利用がおすすめ
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SMS決済とは

SMS決済は、その名のとおりSMSを活用した決済サービスのことです。SMSは携帯電話番号でテキストメッセージをやりとりできる仕組みで、SMS決済では決済ページのURLをSMSで送信してユーザーに支払いを依頼します。

ユーザーは届いたSMSに記載されているURLをタップして決済ページを開き、決済に必要な情報を入力すれば支払いは完了です。決済ページではクレジットカード・キャリア決済・コンビニ決済など、複数の決済方法を提供できます。

ユーザーが希望の決済方法を選択して支払いすると、企業側に通知が届くようになっています。この通知を確認できれば、SMS決済は完了です。

SMS決済の流れ

SMS決済は、基本的に以下のような流れで進みます。

  1. ユーザーが商品の注文を確定する
  2. 注文内容に基づいて企業側が決済ページを作成する
  3. 決済ページのURLをユーザーにSMSで送信する
  4. ユーザーが決済ページにアクセスする
  5. ユーザーが決済方法を選択して必要情報を入力する
  6. ユーザーが決済を完了させる
  7. 企業側に決済完了の通知が届く

企業側は注文確定後の決済ページの作成とURLの送付、決済完了通知の確認が主な対応ポイントになります。

企業にとってのSMS決済のメリット

SMS決済を導入すると、企業にとって以下のようなメリットがあります。

  • 不正決済が起こるリスクが低い
  • 開封率が高く、入金漏れのリスクが減る
  • 個人情報を企業で管理する必要がない
  • 操作が簡単で幅広い年代の方が利用できる
  • コスト削減につながる

上記5つのメリットについて、以下で詳しく見ていきましょう。

不正決済が起こるリスクが低い

SMSは携帯電話番号宛てにメッセージを送る仕組みのため、その電話番号で通話ができる端末でしか受信できません。そのため、決済ページのURLを受け取るのはユーザー本人である可能性が高く、不正決済のリスクを下げられます。

不正決済が起こると、企業側は商品を回収できなかったりチャージバック手数料がかかったりするケースがあり、多くの損失につながります。そのため、不正決済のリスクが低いのはSMS決済の大きなメリットです。

開封率が高く、入金漏れのリスクが減る

SMSはメールほど受信数が多くなく、届いたときにデフォルトで通知が出るようになっているので、開封率が高いのが特徴です。開封率が高いと請求のメッセージやリマインドに気づいてもらいやすくなるため、入金漏れの防止につながるというメリットがあります。

メールによる請求やリマインドは見落とされるリスクがあるため、ユーザーに確実に届けたい内容はSMSで送付するのがおすすめです。SMS決済なら請求に関する情報が届いたことをユーザーがひと目で把握でき、URLをタップするだけで決済ページにアクセスできるので、スムーズに支払いをしてもらえます。

個人情報を企業で管理する必要がない

SMS決済サービスを利用する場合、クレジットカード番号など支払いのために必要な個人情報は決済サービス側が管理するケースがほとんどです。そのため、企業側で支払いにまつわる個人情報を管理する必要がなくなるのもメリットのひとつです。

クレジットカード番号や有効期限、セキュリティコードなどは重要な個人情報で、流出させてしまうとお客様が不正利用の被害にあうおそれがあります。これらの情報を自社で管理するのはリスクが高く、情報管理のためのコストも必要になるため、個人情報の管理を決済サービス側に任せられる点を魅力に感じる人も多いでしょう。

操作が簡単で幅広い年代の方が利用できる

SMSは携帯電話に標準搭載されている機能で、スマートフォンはもちろんフィーチャーフォン(ガラケー)でも利用できます。操作がシンプルなので、普段スマートフォンやインターネットをあまり使わない人でも、迷わず支払いができるでしょう。

このようにSMS決済は年代を問わず利用しやすいので、「顧客の年齢層が幅広い」「高齢者向けの商品を販売している」といった企業にもおすすめです。

コスト削減につながる

これまで請求情報や振込用紙などを郵送していた企業では、SMS決済に切り替えることで郵送にかかるコストや手間を減らせるのも大きなメリットです。郵送による請求は書面を作成して印刷し、封筒に入れて発送する必要があり、数が多いほど手間もコストもかかります。

SMS決済なら、最初にフォーマットを作っておけば最小限の手間で決済ページを作成でき、SMSの送信も郵送に比べて手間はかかりません。特にSMSの送信を自動化する場合は、請求にかかる業務負荷を大幅に縮小できます。

SMS決済が適しているケース

以下のケースに1つでも当てはまる企業は、SMS決済が適しています。

  • 電話で注文を受ける
  • 支払いの確実性を重視したい
  • 未払の督促を行う
  • 請求額の変更が生じる可能性がある

それぞれのケースについて以下で詳しく解説するので、自社が当てはまるかどうかチェックしてみてください。

電話で注文を受けるケース

お客様から電話で注文を受ける場合、SMS決済ならお客様側と企業側の双方の手間を軽減できます。決済手段の選択やクレジットカード番号の入力などは決済ページでお客様が操作するため、オペレーターが電話で聞き取るべき情報が最小限で済みます。

お客様は電話を一度切ってからWebページ上で支払いの手続きを行うため、注文内容の確認や決済手段の選択などを焦らず落ち着いて行えるでしょう。このように、お客様側にもメリットがあります。

支払いの確実性を重視したいケース

テレフォンショッピングやネットショップなど、非対面式の販売はその場で支払いが行われません。注文と支払いのタイミングが異なるため、確実に支払いをしてもらうための対策が必要です。

SMS決済は着眼率や開封率の高いSMSで支払いを依頼するので、請求を見落とされて支払いを滞納されるリスクを下げられます。支払いが行われない場合はSMSでリマインダーを送信したり請求の再通知をしたりできるため、支払いの確実性をより高められます。

未払金の督促を行うケース

SMS決済は未払金の督促にも役立ちます。代金の未払いがあったときには電話や郵送で督促している企業も多いかと思いますが、「何度電話をしても出てもらえない」「督促のハガキを送ったものの反応がない」といったケースも少なくありません。電話や郵送は手間やコストがかかり、従業員の負担も大きいでしょう。

SMS決済の場合、未払金の督促にもSMSを活用できます。SMSは着眼率や開封率が高いので、SMSで未払いになっていることを連絡するだけで支払いをしてもらえることもあります。

「知らない番号からの電話には出ない」「督促のハガキがDMにまぎれていて捨ててしまった」などのケースも考えられるため、督促には確実かつ早急に連絡を取れるSMSの活用がおすすめです。

請求金額の変更が生じる可能性があるケース

SMS決済サービスを利用すると、管理画面から請求金額を1円単位で自由に設定できます。そのため、請求金額に変更が生じる可能性がある場合も柔軟な対応が可能です。さまざまな商材や販売形態に対応できるでしょう。

例えば「定額のレッスン料に加えて、顧客ごと・月ごとに異なるオプション料金が発生する」といった場合でも、SMS決済ならスムーズに請求ができます。

SMS決済を導入する上で知っておきたいSMSの特徴

SMS決済を導入するなら、そもそもSMSがどのようなものなのか理解しておくことが大切です。SMSの主な特徴として、以下が挙げられます。

  • 携帯電話番号で送信でき、到達率が高い
  • 携帯電話に標準搭載されており格安SIMでも利用可能
  • 文字数制限がある

これらの特徴について、以下で詳しく見ていきましょう。

携帯電話番号で送信でき、到達率が高い

SMSの大きな特徴は、携帯電話番号宛てにメッセージを送信することによる到達率の高さです。

例えばメールアドレスは変更するハードルが低く、フリーメールの場合はアカウントを削除されるとメールが届かなくなります。また、さまざまな事情で引っ越しをする人も多く、「宛先不明でお客様宛てのハガキが返送されてきた」というケースもあるでしょう。

その点、携帯電話は変更する頻度がかなり低く、長く同じ番号を使い続けている人も少なくありません。そのため、携帯電話番号を使うSMSならお客様と連絡が取れなくなるリスクを低く抑えられます。

関連記事:SMSの到達率はどれくらい?高い到達率の理由と接続方式による違い

携帯電話に標準搭載されており格安SIMでも利用可能

SMSの機能は携帯電話に標準搭載されていて、格安SIMでも利用可能です。そのため、通話ができるスマートフォンもしくは携帯電話を持っている人なら、基本的に機種やキャリアを問わずSMSを利用できると考えて問題ありません。

専用アプリのインストールやアカウントの登録なども不要なので、利用するためのハードルが極めて低く、お客様に手間をかけさせることなく連絡が取れるのもSMSの大きなメリットです。

このようにSMSは幅広いユーザーをカバーできるため、日用品など顧客層が広い商材を扱う企業にも適しています。

文字数制限がある

メールと違ってSMSには文字数制限がある点に注意してください。最大全角670文字まで送信できますが、文字数が多くなるほど一通当たりの送信料が高くなることと、フィーチャーフォンでは全角70文字までしか受信できないことを踏まえると、文字数はなるべく少なくまとめる必要があります。

SMS決済の場合、決済ページのURLも文字数としてカウントされるため、短縮URLサービスの利用がおすすめです。長いURLを短くでき、支払い依頼のSMSの文面をすっきりまとめられます。

関連記事:SMSで短縮URLを活用しよう!メリットと代表的な活用シーン

SMS決済にはSMS送信サービスの利用がおすすめな理由

SMS決済を導入するなら、SMS送信サービスの利用がおすすめです。SMS送信サービスとはSMSのビジネス利用を便利にする機能を提供する法人向けサービスで、以下のようなメリットがあります。

  • 一斉送信ができる
  • API連携が可能
  • セキュリティが強固

上記3つのメリットについて、以下で解説します。

一斉送信ができる

SMS送信サービスを使うと、スマートフォンからSMSを送るのとは違って複数の宛先に一斉送信ができるようになります。送信リストからの一斉送信が可能になると、SMS関連の業務を格段に効率化できるのでおすすめです。

例えばサブスクリプションサービスのように毎月の請求日が決まっている場合、請求日の直前に全顧客に対してSMS決済用のメッセージを自動送信できるようになります。

また、導入するSMS決済サービスやSMS送信サービスによっては、商品の注文時に決済ページの生成からSMSの送信まで自動化できるケースもあります。この場合、人による手作業が発生しないため、効率的かつミスのない請求が可能です。

関連記事:SMSを一斉送信するには?メリットとサービスの選び方を紹介

API連携が可能

API連携に対応したSMS送信サービスを選ぶと、自社で利用中のシステムと連携したSMS送信が可能です。顧客管理システムや会計システム、MAツールや予約システムなどさまざまなシステムと連携し、SMSをさらに便利に活用できます。

また、API連携に対応したSMS送信サービスは、SMSの既読・未読の確認も可能です。「SMSが既読にならないお客様には電話をする」など、SMSの既読状況に合わせて対応を変えれば、より支払いの確実性をアップさせられるでしょう。

関連記事:SMSのAPI連携のメリットとは?自動送信への活用と導入の流れ

SMS決済で決済の確実性を高めよう

SMS決済は決済ページのURLをSMSで送信し、お客様に支払い手続きを依頼する方法です。SMSは携帯電話番号宛てに送信するため本人確認の確実性が高く、携帯電話の標準機能であり幅広い年代の人が使いやすいなど、多くのメリットがあります。

現在、電話や書面で請求や督促を行っている場合は、SMS決済に切り替えることで業務にかかるコストや手間を大幅に削減できるかもしれません。一斉送信やAPI連携に対応したSMS送信サービスを使えば、さらに効率化が可能です。

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