コロナ禍やオンラインサービスの普及により、物流ニーズが高まっている一方、物流業界では人材不足や再配達対応などの課題が顕著になっています。現場業務の負担を軽減し、業務効率化と生産性の向上を目指す上で、SMSの活用が役立ちます。

本記事では、物流業界におけるSMSの活用メリットや具体的な活用事例などについて詳しく解説します。物流業界でのSMS活用の成功事例も紹介しますので、自社におけるSMSの導入・運用を検討する際にぜひ参考にしてください。

この記事の内容
  • SMSは携帯電話番号宛に送信でき、ポップアップ通知が入るため気づいてもらいやすく、緊急性の高い連絡や確認連絡に有用
  • 物流業界では、荷物の配達日時や引っ越し・見積もり日程の確認、アンケート回収の他、トラックの荷待ち時間削減などにもSMSが効果的
  • 企業におけるSMS活用には、到達率や機能、セキュリティ対策などを比較し、自社に合ったSMS送信サービスを導入することが重要
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物流業界でSMSを活用するメリット

物流業界では、刻一刻と変化する状況をくまなく管理し、必要な連絡を遅延なく行うことが求められます。SMSが持つ特徴を考えると、物流業界とSMSは親和性が高く、有効活用することでさまざまな効果が期待できます。

ここでは、物流業界SMSを活用する主な3つのメリットについて解説します。

連絡に気づいてもらいやすい

SMSは、デフォルトでポップアップ通知が設定されています。新しいメッセージを受信すると画面に新着通知が表示されるため、気づいてもらいやすいことから高い開封率を誇ります。

携帯電話を使う際に中身を確認してもらえる可能性が高く、緊急性の高い連絡や重要なメッセージもタイムリーに届けられるでしょう。また、再送する手間やコストも軽減されます。

携帯電話番号で連絡できる

SMSは、携帯電話番号宛にメッセージを送受信できるサービスで、相手の携帯電話番号を知っていればすぐにテキストを送れます。MNPが普及し、端末を換えた後も同じ番号を簡単に引き継げるようになったこともあり、携帯電話番号が変更される機会が減っています。

メールアドレスのように簡単に変更することが難しく、一度番号を取得できれば、確実に本人へメッセージを届けることが可能です。

携帯電話に標準搭載されている

SMSは、携帯電話に標準搭載されている機能の1つです。LINEなど他のメッセージアプリのように、インストールや初期設定といった手続き不要ですぐに使い始められます。

携帯電話の操作に不慣れな人でも、タップするだけで中身を確認することが可能です。また、スマートフォンだけでなくガラケーでも使用できるため、より多くのユーザーへリーチできる可能性が高いでしょう。

SMSを物流業界での活用シーン

ここで、物流業界における具体的なSMS活用シーンを紹介します。お客様だけでなく、取引先とドライバーとのやり取りなど多様なシーンでSMSが役立つため、ぜひ参考にしてください。

荷物の配送日時の連絡

SMSで荷物の配送日時を連絡することで、不在による持ち帰りを回避できます。高い開封率を誇るSMSは、電話やメールよりも内容を見てもらえる可能性が高い点が特徴です。配送前に事前リマインドを送ることで在宅を促し、当日キャンセルの防止につながります。

また、日程変更のオンライン受付ができる旨をSMSで送信すれば、お客様が都合の良いタイミングでWeb上から日程を変更できるため、連絡忘れによるすれ違いも防げます。

さらに、天候や交通の影響で配達の遅延が発生している場合、SMSを用いて状況をリアルタイムで共有できます。お客様が待っている間の不安やストレスも軽減できるでしょう。

引越しの日程や見積もり日程の連絡

引越し業界では、引越しや見積もりの日程・予約確認に、SMSが役立ちます。引越し当日や見積もりを取る際には、お客様の自宅に訪問する必要があります。予約した日時に伺っても、お客様が忘れてしまっていて不在にしていると、別の日に再訪しなければなりません。

最近は複数の業者の相見積もりを取り、比較検討する人も多いため、約束をうっかり忘れてしまう場合もあります。不在による機会損失を避けるためにも、訪問日当日に事前リマインドをSMSで送る方法が効果的です。

トラックの荷待ち時間の削減

物流業界では、トラックの荷待ち時間を削減する目的でも、SMSが活用されています。運送会社やドライバーがバース(荷物の積み下ろしをする駐停車スペース)を利用するためには、事前予約が必要です。

ただ、従来の電話やFAXなどの予約では、一度荷待ちが発生すると玉突き状態で待ち時間が長くなり、ドライバーの長時間労働問題にもつながっていました。

バース予約管理システムを導入することで、スマホやタブレット端末から予約・受け付けができ、バース入構指示をドライバーの携帯電話へSMSで送信することで、スムーズな荷待ちにつながります。また、倉庫側もドライバーの予約状況や位置情報をリアルタイムで確認でき、入出荷の準備を効率的に行えます。

システムに蓄積されたデータを分析すれば、人員体制の見直しや改善施策のPDCAをスピーディに回すことも可能です。全日本トラック協会でも、トラック予約受付システムの導入を促しています。

顧客アンケートの回収

荷物の配送や引越しに関する顧客アンケートも、SMSで簡単に実施可能です。サービス利用後の応対品質アンケートや満足度調査により、課題解消やマーケティングプロセスの改善に役立つ情報を得ることができます。ただ、実施方法によっては十分に結果を回収できない場合があります。

郵送でのアンケートは返送する手間が発生するため、回収率は高くありません。また、メールだと迷惑メールに振り分けられる可能性もあり、到達率は低めです。一方、気づきやすいSMSならWebアンケートのURLを送信することで、ユーザーはタップ1つでページを開いて回答できるため、回収率アップにつながります。

SMSの物流業界での活用事例

ここからは、物流業界でSMSを活用した企業の成功事例を紹介します。引越し業や自動車の運送業において、SMSを活用することでどのような効果が得られたのかをまとめています。自社におけるSMS運用を検討する上でぜひ参考にしてください。

アート引越センター株式会社

アート引越センター株式会社様では、予約管理システムを導入したものの、リマインド方法が確率されておらず、当日不在などのケースが増えていました。前日に電話連絡で確認していた営業所があったものの、営業担当者の架電業務も負担になっていたと言います。

状況を改善するために、開封率の高いSMSを活用しやすいSMS送信サービスを導入。API連携で既存の予約システムと組み合わせることで、訪問時間のリマインドをSMS送信できる仕組みを構築しました。その結果、予約の流れが改善され、当日不在によるトラブルもおおむね解消されてます。

全国合計で月約4,400時間もかかっていた営業担当者のアポイント業務が大幅に削減されました。同時に、顧客のフォロー業務に時間を割けるようになり、業務効率化も促されています。

株式会社ゼロ

あらゆる自動車の輸送を手掛ける株式会社ゼロ様では、引越しに伴うマイカーの輸送に関する連絡が業務負担となっていました。繁忙期は1日に100件以上もの架電業務が発生していた上、「電話がつながらない」「折り返しの電話が営業時間外になった」といったりクレームにもつながっていました。

訪問日時を確実に伝える方法として、SMS送信サービスの導入を決定。既読確認や短縮URLを使って既読を確認し、再送作業を効率化できたことで、架電をほぼゼロにまで抑えることに成功しました。

また、SMSのテキストをお客様が繰り返し確認できるため、確認やお問い合わせの数も減少しています。基幹システムとのAPI連携によりスムーズな導入が実現し、全国の営業所での一斉運用が目立ったトラブルなく進んだことも評価されています。

法人でのSMSの活用はSMS送信サービスがおすすめ

SMSは高い到達率や開封率を達成していることから、業務連絡を目的として現場に導入する企業も増えています。法人のSMS活用には、一斉送信や予約配信などの機能が使えるSMS送信サービスを利用するのが一般的です。

SMS送信サービスは多数登場しており、自社の業務や課題に合ったものを選ぶために、以下の項目を確認してみましょう。

  • 到達率:接続方式(国際網接続・国内直収接続)
  • セキュリティ対策や信頼性:IPアドレス接続制、権限管理、オンプレミスなど
  • 操作性とサポート体制:問い合わせ窓口やサポート体制など
  • 機能:一斉送信、予約送信、短縮URL、承認機能など
  • 配信性能:1時間あたりの送信数、開封確認の有無など

どれくらいの割合でユーザーに到達したかを表す「到達率」は、サービスの接続方式が大きく関係しています。SMS送信サービスには主に海外経由の接続方式である「国際網接続」と、「国内直収接続」の2種類があります。到達率は、国際網接続よりも国内直収接続の方が高いとされています。

法人向けのSMS送信サービスを選ぶ際にチェックすべきポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:法人向けSMS送信サービスを選ぶ際の6つのポイント

物流業界にSMSを導入しよう

近年のニーズの急増に伴い、物流業界では現場の業務効率化や作業負担の軽減といった課題解決の必要性が高まっています。お客様や取引先とのスムーズな連携と情報共有には、開封率と到達率の高いSMSが有用です。

携帯電話に標準搭載されており、ポップアップ通知で開封されやすいSMSは、荷物の配送日時や引越しの訪問予約、利用者アンケートの回収などの用途で役立ちます。また、トラックバースにおける予約管理にSMSを用いることで、荷待ち時間やドライバーの労働時間の削減にもつながるでしょう。

企業がSMSを活用する上で、自社に最適なSMS送信サービスを選ぶことが重要です。NTTコム オンラインが提供する「空電プッシュ」は、国内主要4キャリアのネットワーク接続による国内直収接続を採用しています。予約配信や開封確認など多様な機能があり、IVR連携や自社サービスとのAPI連携もスムーズです。まずはお気軽にお問合せください。