ペーパーレス化とは、その名のとおり紙を減らすための取り組みのことです。紙の請求書やDM（ダイレクトメール）を廃止して電子化を進める企業も多く、「自社もペーパーレスに対応しなければ」と考えている方も多いのではないでしょうか。法人のペーパーレス化には、SMSの活用がおすすめです。

本記事では、ペーパーレス化が求められる理由やSMSを活用するメリット、SMSを活用してペーパーレス化に成功した事例などを紹介するので、ぜひ参考にしてください。

目次

ペーパーレス化とは

ペーパーレス化とは、これまで紙を使用していた資料などを電子化して紙の使用量を減らす取り組みのことです。例えば、現在紙で保管している資料をスキャンしてPDFファイルとして保存したり、文書を最初から電子データとして作成・配布して印刷しないようにしたりして、なるべく紙を扱わないようにします。

ビジネスの場では、これまで多くの紙資料が使われてきました。しかし、ペーパーレス化が推奨されるようになってからは、「紙の請求書の郵送を廃止し、請求書のPDFファイルをメールで送付する」「会議資料は印刷せずにそれぞれのパソコンで閲覧する」など、紙を使わない方法を採用する企業が増えています。

ペーパーレス化が求められる理由

ペーパーレス化が広く推奨されるようになった理由として、以下が挙げられます。

• 業務効率化につながるため
• コストカットにつながるため
• SDGsなど環境問題への意識が高まっているため
• セキュリティ強化につながるため

それぞれの理由について、以下で詳しく見ていきましょう。

業務効率化につながるため

紙の資料では「誰が持ち出したかわからない」「長い文書の中から欲しい情報だけを見つけるのが難しい」など、ストレスを感じている人も多いのではないでしょうか。資料を電子データで保存しておくと、複数人が同じ資料を見たり検索で欲しい情報をすぐに見つけたりできるようになり、業務効率化につながるのがメリットです。

また、電子ファイルはメールに添付したりクラウドストレージに保存したりできるので、離れた場所にいる人とも資料を即時共有できます。紙の資料は郵送など物理的に移動させる必要があるため、遠隔地と資料を共有したい場合にもペーパーレス化しておくと非常に効率的です。

コストカットにつながるため

ペーパーレス化を進めると、さまざまなコストを削減できます。資料を印刷するための用紙、インク、トナーなどの購入費を抑えられます。さらに、印刷量を抑えてコピー機や複合機の台数を減らせばリース代やメンテナンス費もその分安くなります。紙資料を郵送する機会が減れば、郵送費も削減できるでしょう。

また、紙資料や印刷のための用紙の保管場所も削減できます。紙の保管のために大型キャビネットや倉庫を借りている場合は、ペーパーレス化によってスペースの有効活用や賃貸料の削減にもつながります。

SDGsなど環境問題への意識が高まっているため

近年、SDGsなど環境問題への意識が高まっており、企業も対応が求められています。ペーパーレス化は紙ゴミの削減につながるため、環境問題の対策のために企業ができる取り組みのひとつです。

政府もペーパーレス化による環境保全効果に期待しており、e-文書法や電子帳簿保存法のように各種資料を電子データで保存することを認める法律も定められました。

セキュリティ強化につながるため

電子データで資料を取り扱うようにすると、セキュリティ強化につながるというメリットもあります。データの保存場所にアクセス制限を付与しておけば権限のある人しか閲覧できず、アクセス履歴も残せます。

紙資料は保管場所から持ち出せば誰でも閲覧できてしまい、紛失や盗難に注意しなければなりません。電子データのようにログは残らないので、セキュリティ事故が発生したときの原因特定にも時間を要するでしょう。

「電子データにしておけば100%安全」というわけではありませんが、紙のまま保存しておくよりもセキュリティは高くなります。

ペーパーレス化にSMSを活用するメリット

これまで紙で送付していた資料を電子データにする場合、送付方法も検討しなければなりません。電子データをやりとりする方法にはメールやクラウドストレージなどがありますが、多くのお客様に送付する必要がある場合にはSMSもおすすめです。

SMSに直接ファイルを添付することはできませんが、本文に用件を記載したりWeb上のファイルやページにつながるURLを記載すれば、紙資料を郵送せずに済みます。

法人のSMSの活用例としては、以下のようなものがあります。

• 公共料金などの料金通知のDM
• 病院・保健所からの定期検診を案内するDM
• アンケートの協力依頼　など

ペーパーレス化にSMSを活用するメリットを詳しく見ていきましょう。

開封率・到達率が高く連絡が取れやすい

SMSは、携帯電話番号宛てにメッセージを送信できるサービスです。携帯電話番号は変更する機会が少なく、長期間同じ番号を使い続けている人が多いでしょう。そのため、「メールアドレスが変わっていて連絡が取れない」「相手が引っ越ししていて郵便物が返送されてきた」といったケースが起こりづらく、連絡をとりやすいのがメリットです。

また、SMSを送受信するためのアプリはスマートフォンに標準搭載されていて、SMSが届くとデフォルトでポップアップ通知が表示されるようになっています。SMSでの連絡は相手に気づいてもらいやすく、開封率が高いというメリットもあります。

関連記事：開封率・到達率が高いSMS配信サービスの利用用途と選び方とは？

URLからWebページに誘導できる

SMSの本文にURLを記載すると、Webページに誘導できます。キャンペーンのお知らせやアンケートフォームのURLを記載しておけば、SMSからすぐにアクセスしてもらえるのもメリットです。

例えば、ハガキでアンケートを依頼すると、回答のためにハガキの返送やスマートフォンでQRコードを読み取ってもらうなど、お客様に手間をかけさせてしまいます。面倒だと感じられてアンケートの回答率が下がってしまうことも。一方、SMSならURLをタップするだけでWebページが開くので、お客様の手間を最小限にできます。

SMSを活用したペーパーレス化の事例

これからペーパーレス化に取り組もうと考えている方は、実際の事例を参考にするのがおすすめです。ここでは、SMSを活用してペーパーレス化に取り組んだ企業の事例を3つ紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

東急住宅リース株式会社

不動産の賃貸管理や運営事業を手掛ける東急住宅リース株式会社では、賃料の督促やお知らせのためにSMSを活用しています。それまで1ヶ月に1,000通ほど送付していた郵便物をSMSに切り替えたことで、印刷や郵送にかかるコストや封入の手間の削減に成功しました。

同社はSMS送信サービスを活用していて、管理職が送信したSMSの内容を確認したり、1回のアクションで数百名のお客様に一斉に連絡したりできる点も大きなメリットだと感じています。

SMSはメリットが多いため、賃料などの口座振替の事前通知にもSMSの活用を開始しました。お客様のなかには日中に電話に出られない方もいるため、引き落とし予定日など要点だけを簡潔に伝えられるSMSが重宝されています。

青森マツダ

青森県でマツダ製の自動車販売や整備、レンタカー事業などを行っている青森マツダ自動車株式会社では、プロモーションの手段として紙のDM（ダイレクトメール）を主に使用していました。しかし、紙のDMでは、実際にどれくらいのお客様に見てもらえているのかわかりません。そこで、少しでも目に留まりやすいSMSをDMの送付手段として取り入れました。

その結果、SMSをきっかけにお客様にイベントに来場していただいたり、SMS送付直後に公式サイトのPV数が一気に上がったりと一定の効果を実感しています。

また、紙のDM発送が大幅に減ったことで、店舗の担当者の作業負荷や送料のコストも大幅に軽減できました。これまでは担当者一人あたり月に300通ほど発送処理をしていましたが、SMS送信サービスによってSMSでDMの一斉送信が可能になり、人件費と送料の両方を抑えられています。

T&N保険サービス株式会社

T&N保険サービス株式会社では、主に自動車メーカー関係会社の従業員向けの損害保険商品を販売しています。自動車保険の満期と更新手続きのお知らせに、SMSを採用しました。

SMSを採用する前は満期の3週間前に郵送でお知らせをし、反応がないお客様には1週間前に電話で連絡をしていました。しかし、この方法ではなかなか連絡が取れないケースが多く、毎日100通ほどハガキを送りながら何度も電話をかけなければなりません。

満期の連絡を到達率の高いSMSに切り替えたことで、ほぼ確実に満期更新のお知らせを届けられるようになりました。ハガキの送付量が従来の3分の1まで減り、切手代や印刷代などのコスト削減にも成功しています。

ペーパーレス化にはSMS送信サービスがおすすめ

法人がペーパーレス化のためにSMSを活用するなら、SMS送信サービスの導入がおすすめです。SMS送信サービスとは、送信リストを使った一斉送信や自社システムと連携した自動送信など、SMSのビジネス利用をより便利にする機能を提供するサービスです。

SMS送信サービスを使わない場合、スマートフォンから個別に宛先を設定して送信する必要があり、一斉送信などはできません。例えば「プロモーションのために大勢のお客様に一斉にDMを送りたい」といったケースでは、SMS送信サービスの導入が必要です。

紙のDMからSMSに切り替えるなどペーパーレス化を目指すなら、SMS送信サービスの活用を検討してみてください。

SMSでペーパーレス化を実現しよう

ペーパーレス化とは、紙で扱っていた資料や文書を電子化する取り組みのことです。ペーパーレス化には業務効率化やコスト削減、セキュリティ強化など多くのメリットがあり、政府も推奨しています。

今回紹介した事例のように、これまでハガキを使っていた連絡をSMSに切り替えてペーパーレス化に取り組む企業も少なくありません。SMSは到達率や開封率が高く、業務効率化やコストカットに加えてマーケティングの成果を高める効果も期待できるのでおすすめです。

法人の場合、SMS送信サービスを活用するとより便利で効率的にSMSを送信できます。NTTコム オンラインが提供する「空電プッシュ」は業界を問わず幅広い企業で採用されているサービスで、督促やプロモーション、アンケートなどさまざまな用途に適しています。ぜひこの機会に「空電プッシュ」をご検討ください。