コミュニケーションチャネルとは、マーケティング活動において顧客とのやり取りに使われる経路や手段のことです。インターネットの浸透と共に顧客との接点が多様化している昨今、自社に最適なチャネルを選ぶ必要性が高まっています。
本記事では、コミュニケーションチャネルの意味や代表的なチャネルの種類、効果的なコミュニケーションチャネルの導入手順などについて解説します。SMSを活用している企業事例も紹介しますので、自社における集客や顧客との交流にぜひお役立てください。
- コミュニケーションチャネルとは、マーケティング活動において、集客を目的として顧客とコミュニケーションを取るための経路や手段のこと
- 以前から用いられている電話や対面型の他、近年はライブチャットやSNS、ビデオ通話、SMS、オウンドメディアなども広く活用されている
- コミュニケーションチャネルによる集客効果を高めるためには、ターゲットに合ったチャネルを選び、戦略的に活用することが重要
- SMSを導入することで、業務効率化やアンケート回収率の増加といった効果を打ち出している企業もある
目次
- コミュニケーションチャネルとは
- チャネル戦略が求められる理由
- マルチチャネル・クロスチャネル・オムニチャネルの違い
- コミュニケーションチャネル以外の主なチャネル
- コミュニケーションチャネルの3つの種類
- 【比較表】代表的な10のコミュニケーションチャネル
- 自社にあったコミュニケーションチャネルの選び方
- コミュニケーションチャネル導入までの4つの手順
- SMSをコミュニケーションチャネルとして活用した事例
- SMSをコミュニケーションチャネルとして活用しよう

コミュニケーションチャネルとは

マーケティング活動におけるチャネルとは、集客するための媒体や商品・サービスを消費者へ届けるための経路を指します。コミュニケーションチャネルは、集客や購買につなげるために顧客にメッセージを送ることや、顧客からメッセージを受け取ることを目的とした手段です。
具体的には、電話やメール、チャットツール、SNSなどが挙げられます。また、新聞や雑誌、ラジオ、テレビなどのマスメディア媒体やDM、屋外広告といった情報発信も含まれます。近年は、SNSやインターネット広告、ブランドサイト、YouTubeでの動画投稿など、オンラインを活用してダイレクトに顧客へ働きかける方法も多くの企業で導入されています。
チャネル戦略が求められる理由
現代の多様化した消費者ニーズに応えるためには、複数のチャネルを戦略的に活用することが重要です。複数のチャネルを活用し、情報を発信することで、幅広いユーザー層にリーチでき、新たな市場の開拓やリピーターの獲得につながります。
また、消費者とブランドの接点が増えることで、認知度の向上も見込めるでしょう。企業のマーケティング戦略の一貫としてチャネル戦略は不可欠であり、適切な運用がビジネスの成功に直結します。
マルチチャネル・クロスチャネル・オムニチャネルの違い
チャネル戦略には、大きく分けて「マルチチャネル」「クロスチャネル」「オムニチャネル」の3種類があります。チャネル戦略を成功させるためには、それぞれの違いを知り、使い分けることが重要です。ここでは、各チャネルの意味や特徴について解説します。
マルチチャネル
マルチチャネルとは、企業が顧客とコミュニケーションを取るために、複数のチャネルを使用する手法のことです。店舗やECサイト、SNS、郵送ダイレクトメールといった多様な接点があり、それぞれで商品・サービスや情報を提供しますが、各チャネルは独立して稼働しています。
顧客の情報はチャネル間で共有されないため、顧客は注文のたびに同じ情報を入力する手間がかかります。また、チャネルが変わると異なる顧客体験になる可能性もあります。
クロスチャネル
クロスチャネルとは、各チャネルのデータを連携し、統合管理する手法のことです。CRM(顧客管理システム)などを用いて在庫・注文・需要予測などのデータを連携し、一元管理します。
また、在庫や顧客情報がシステムにリアルタイムで反映されるため、顧客に一貫した情報や体験を提供できます。ただし、チャネルごとの役割は異なり、チャネルをまたぐ際には多少の違和感が生じる可能性があります。
オムニチャネル
オムニチャネルとは、オンライン・オフラインによらず、すべてのチャネルを統合し、顧客にとって同じ体験を提供する手法です。例えば、ECサイトで購入した商品の店舗受取りのような、複数チャネルをまたぐシームレスな体験を実現しています。
また、共通ポイント制度により、すべてのチャネルを完全に統合できる点も特徴です。チャネルの区別を感じさせず、どのチャネルを選んでも顧客は最適な体験を得られます。
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コミュニケーションチャネル以外の主なチャネル

市場で用いられる主なチャネルには、コミュニケーションチャネルと「流通チャネル」「販売チャネル」の3種類があります。必要に応じて、2つ以上のチャネルを組み合わせるケースも少なくありません。ここでは、コミュニケーションチャネル以外のチャネルについて解説します。
流通チャネル
流通チャネルとは、商品・サービスが顧客に届くまでの経路のことです。単なる配送の手段だけでなく、卸売業者や問屋、小売業者などの中間業者を含めた流通全体のプロセスを指します。また、商品・サービスを顧客へ見せることや、紹介することも含まれます。
販売チャネル
販売チャネルは、顧客に商品・サービスを販売する経路のことで、店舗やECサイトなど顧客が購入する場所も該当します。企業が顧客との接点を設けるために重要であり、マーケティングやプロモーション、リサーチなどの活動も販売チャネルとして考えます。
コミュニケーションチャネルの3つの種類

コミュニケーションチャネルは、主に「フォーマル」「インフォーマル」「アンオフィシャル」という3種類に分けられます。ここでは、各タイプの特徴について解説します。
フォーマル
フォーマルなコミュニケーションチャネルは、企業や業務に関する会話をするためのチャネルです。企業のビジョンや事業方針に関する公式な情報から、社内の仕事に関する会話まで多岐にわたります。
具体例には、プレスリリースやメールマガジン、社内のナレッジ共有プラットフォーム、ブランドサイト、企業ブログなどが該当します。
インフォーマル
インフォーマルなコミュニケーションチャネルは、社内における業務以外の雑談など、対話要素を含むものを指します。具体的には、社内SNSやメッセンジャー、ライブチャットといった方法があります。
アンオフィシャル
アンオフィシャルなコミュニケーションチャネルは、「アンオフィシャル(非公式)」という名前の通り、口コミやバーチャルでのやり取りなどを指します。業務やビジネスには直接関係しないものの、社内文化や社員の関係性を構築するために重要な手段です。
【比較表】代表的な10のコミュニケーションチャネル
コミュニケーションチャネルには、さまざまな手段があります。代表的な10種類のチャネルの特徴は以下のとおりです。
メリット | デメリット | 向いているシーン | 即時性 | コスト感 | |
SMS | ほぼすべての携帯電話に標準搭載されている。開封率や到達率が高い。ポップアップ通知で受信してすぐに確認されやすい | 文字数制限がある。画像やファイルの送付は不可 | 予約の確認、配送通知、緊急連絡、支払い催促など重要な連絡、IVR(自動音声受付)との組み合わせによる顧客対応など | ◎ | 中 |
メール | 長文やファイル添付に対応。開封率や効果測定がしやすい。一斉配信で効率的に情報を届けられる | 迷惑メールに分類されやすい。受信フォルダで埋もれて、読まれない可能性がある | 商品カタログの配信、セミナー案内、定期ニュースレター、メールマガジンなど | ⚪︎ | 低 |
チャットツール | リアルタイムにやり取りできる。 ファイル共有や、グループチャットなどの機能が使える |
会員登録やアプリのインストールが必要。情報が埋もれやすく、過去のやり取りを見つけにくい | 社内コミュニケーション、既存顧客との関係構築、Webサイトの問い合わせ対応など | ◎ | 低 |
電話 | リアルタイムで直接本人と対話が可能。複雑な内容を説明しやすい。信頼関係の構築にも役立つ | 発言の行き違い(「言った・言わない」の齟齬)につながる。相手の都合に左右される | 問い合わせ受付、緊急の連絡、セールスなど | ◎ | 高 |
対面 | 表情や態度などの反応を得やすい。五感を通じた体験を提供でき、信頼関係の構築に役立つ | 時間と場所の制約が大きい。移動時間や会場費などコストがかかりやすい | 店頭販売、商談、トラブル解決など | ◎ | 高 |
ビデオ通話・ ビデオ会議 |
対面に近いコミュニケーションを遠隔で実現。画面共有で資料を説明できる。移動コストを節約できる | 通信環境が不安定だと中断してしまう。アプリやツールのインストール・登録が必要 | オンライン商談、リモート会議、遠隔での顧客対応など | ◎ | 低 |
ライブチャット | 電話のようにリアルタイムに送受信できる。迅速かつスムーズな情報伝達が可能 | ツールや設備などの導入コストがかかる。担当者の教育が必要 | ECサイトでの購入サポート、カスタマーサポートなど | ◎ | 中 |
SNS | 公式アカウントで情報発信が可能。拡散による口コミ効果が期待できる。若年層に親しまれている。リアルタイムでの反応を得やすい | 個別のやり取りには相手のアカウント情報が必要。ネガティブな反応も拡散されやすい | ブランド認知の向上、商品・サービスのプロモーション、トレンド発信 | ⚪︎ | 低 |
オウンドメディア | デザインや形式が自由。Web検索からの流入による顧客獲得。コンテンツ資産として蓄積され、長期的な集客につながる | ユーザーの反応がわかりにくい。流入が少ないと集客効果を得にくい。効果が出るまで時間がかかる | Web集客、ブランディング、最新ニュースやお役立ちコンテンツの更新 | △ | 中 |
郵送ダイレクトメール | 情報を豊富に掲載できる。相手の手元に残る。デジタルに不慣れな層にも情報を届けやすい | 印刷費・郵送費がかかる。効果の測定が難しい。環境負荷への懸念がある | 商品・サービスのカタログ、既存顧客への特別案内 | △ | 高 |
それぞれの特徴やメリット・デメリットについて詳しく紹介します。
SMS
SMS(ショートメッセージサービス)は、電話番号宛に短いテキストを送信できる機能です。ガラケーを含む携帯電話に標準搭載されており、初期設定やインストール不要で始められます。また、受信時にホーム画面に通知が入るため、視認性が高く、内容を確認してもらいやすい点も特徴です。
近年はMNPが浸透し、機種変更後も同じ番号を引き継ぐ人が増えており、本人への到達率も高まっています。支払い催促などの緊急連絡や、二段階認証のように重要度の高いメッセージのやり取りでよく使用されています。文字数制限があり、添付ファイルは送信できませんが、短縮URLなどを活用すればスムーズな連絡が可能です。
関連記事:SMSとは何か?ビジネス利用のメリットと効果的な使い方
メール
メールは、現代における一般的なコミュニケーションツールの1つです。個人で複数のメールアドレスを使い分けることができ、長文や添付ファイルの送受信にも対応しています。また、相手の時間を拘束しないため、都合の良いタイミングで確認してもらえます。
具体例としては、メールマガジンによる情報発信や、顧客へのダイレクトメールなどです。ただ、受信フォルダに埋もれてしまうと、読んでもらえない可能性があります。
チャットツール
チャットツールは、インターネット通信を使って、リアルタイムで短いテキストをやり取りできるツールです。コールセンターなどで導入されているサポートチャットは、緊急の問い合わせやFAQだけでは解決できなかった場合の相談に使われています。
また、企業が使用するビジネス用チャットは、ビデオ通話やファイルの共有、グループチャットなどさまざまな機能を備えたものが多く、業務効率化やコスト削減が期待できます。基本的には、会員登録やインストールが必要です。
電話
電話は、以前から広く使われている手軽なコミュニケーションチャネルの1つです。リアルタイムで直接本人と会話ができ、イレギュラーな相談にも柔軟対応がしやすい傾向にあります。セールスやアポイント、顧客へのアフターフォロー、顧客からのフィードバックなど、多くの用途で活用されています。
対面のように移動の手間はありませんが、相手に出てもらえるまで掛け直す必要があります。また、テキストや書類などの記録が残らないため「言った言わない」の齟齬が生まれやすい点にも注意が必要です。
対面
対面型は、直接会って話すオフラインでのコミュニケーションです。以前から取り入れられている一般的なコミュニケーションチャネルの1つで、表情や態度など相手のリアルな反応を得られます。
顧客との商談や取引交渉など重要度の高い場面をはじめ、店頭販売、オフィスでの日常的なやり取りなども対面型コミュニケーションです。ただし、移動する時間やコストがかかり、場所の確保も必要になります。
ビデオ通話・ビデオ会議
ビデオ通話やビデオ会議は、映像と音声を組み合わせた通話によるコミュニケーションです。インターネットがあれば、場所によらず相手の顔を見ながら対話ができます。また、移動する時間やコストを抑えつつ対面のようなやり取りが可能です。
複数人でのオンラインミーティングやウェビナー、遠方の顧客との商談などさまざまな用途で活用されています。通常は、Zoomなどアプリやツールを使う必要があります。
SNS
InstagramやX(旧Twitter)などのSNSは、若年層を中心に馴染みのあるコミュニケーションチャネルです。マーケティング活動でのSNSは、企業が顧客とコミュニケーションを取り、購買へつなげることを目的として活用されています。
近年は、企業やブランドの公式アカウントでの情報発信も定番化しており、SNS広告や動画広告を使って多くの消費者へリーチできる可能性があります。ただし、相手のアカウントがわからないとやり取りができない点に注意が必要です。
ライブチャット
ライブチャットは、リアルタイムでテキストのやり取りを行うオンラインツールです。代表例には、カスタマーサポートやECサイトでの注文受け付けなどあります。電話のようにその場で対話ができるため、迅速でスムーズな伝達が実現します。
ただし、ライブチャットの導入費用や担当者のトレーニングなどの事前準備が必要です。最近では、ライブチャットの代わりにAIやチャットボットを搭載したオンラインチャットを導入する企業も増えています。
オウンドメディア
オウンドメディアとは、企業が運営するWebサイトやブログのことです。形式やデザインの制限なく、自由な情報発信が可能で、Web検索からの新規顧客や潜在顧客の流入を目指せます。
ただ、企業からの一方的な発信に偏りがちで、顧客からの反応に気付きづらい傾向があります。また、流入が少ないと集客効果が出にくいため、公式SNSなど他のチャネルと連動させて、双方向のコミュニケーションが取れるような工夫が必要です。
郵送ダイレクトメール
郵送ダイレクトメール(DM)とは、顧客の自宅や企業宛に印刷物を直接送付するマーケティング手法です。手紙やハガキ、チラシ、カタログなどさまざまな形式があり、用途や情報量に応じて選べます。
また、ブランドや商品・サービスに合わせて色やデザインを自由にカスタマイズできるため、宣伝ツールとしても有用です。高齢者など、SNSやスマホに不慣れなユーザー層にもリーチしやすいでしょう。
ただし、印刷費や郵送費などのコストがかさみやすく、他の手段に比べて費用対効果が低くなる可能性があります。また、到達率や開封率などの効果測定が難しく、リアルタイムの反応を得られない点や、紙の使用や配送による環境負荷の懸念がデメリットとして挙げられます。
自社にあったコミュニケーションチャネルの選び方
集客や売上における効果を得るためには、多様化するコミュニケーションチャネルの中から目的やシーンに合わせて最適なものを選択する必要があります。ここでは、自社に適したコミュニケーションチャネルを選ぶポイントについて解説します。
顧客のニーズを理解する
効果的なチャネルを選ぶには、まずは顧客のニーズを深く理解する必要があります。顧客のニーズ理解の方法はいくつかありますが、代表的なものにペルソナ設計やカスタマージャーニーマップがあります。
ペルソナ設計とは、実際に商品やサービスを利用している典型的な顧客像を具体化することです。ユーザーの年齢や性別、職業、収入などの基本属性に加え、価値観やよくある悩み、情報収集方法、購買行動パターンまで詳細かつ具体的に設定します。ペルソナを明確化することで、チーム全体で共通の顧客イメージを共有できます。
カスタマージャーニーマップとは、顧客が購入やリピートに至るまでのプロセスを時系列で可視化したものです。商品・サービスの認知から比較検討、購入、利用・体験に至るまでの各段階で、顧客の感情や行動、課題などを整理します。それぞれで最適なチャネルが明確になり、顧客体験の向上と効率的なマーケティング施策の実施が可能です。
チャネルごとの特性や役割を理解する
各チャネルの特性と役割を把握することで、戦略的な使い分けが実現します。例えば、SNSは拡散性が高いため、ブランド認知度の向上に適しています。SMSやメールは個別に送信できるため、パーソナライズされた提案や紹介に効果的です。店舗では五感を使った体験を提供でき、ECサイトは24時間利用できて比較検討にも優れています。
また、各チャネルでコストも異なります。SNSやSMSなどのデジタルチャネルは、比較的低コストで初期費用も抑えやすいですが、郵送DMなどの物理的なチャネルは費用が高めな傾向にあります。
情報の伝達スピードや双方向性、カスタマイズ性といった観点も踏まえたうえで、総合的に適したチャネルを選択しましょう。
コミュニケーションチャネル導入までの4つの手順
ここからは、コミュニケーションチャネルを導入するまでの具体的な手順を紹介します。
1.ターゲットの選定
自社の商品・サービスがどのような顧客層のニーズと合致しているか、どのような人に受け入れられるのか、などを具体的に考える必要があります。ターゲット層を絞らず、不特定多数にアプローチしても、商品・サービスを求める人に届きにくく、集客効果は得られにくいでしょう。
ターゲットの年代や性別、地域といった属性に加えて、ライフスタイルや価値観、趣味・趣向なども考慮します。また、ペルソナと呼ばれる架空の人物像を見立てて、商品購入に至るまでの顧客の行動や考え方まで明確化しておくとスムーズです。
2.販売チャネルの決定
ターゲットに合わせて販売チャネルを決定しましょう。消費者向けの主な販売チャネルには、実店舗やECサイト、自社ホームページ、SNS、テレビショッピングなどさまざまなものがあります。
ターゲット層の価値観や生活スタイルをイメージし、適切な方法を考える必要があります。なお、販売チャネルは単体に絞る必要はなく、ECサイトとオフラインの実店舗など複数のチャネルを組み合わせることも可能です。
3.戦略・計画の立案
ターゲット層と選定した販売チャネルを踏まえ、活用すべきコミュニケーションチャネルを選定し、プロモーションの戦略と計画を策定します。
例えば、SNSとオウンドメディアを連動させて、情報発信やSNS広告を使って自社商品やブランドの拡散を狙う方法があります。
4.効果測定と改善
コミュニケーションチャネルを活用しながら、定期的に効果測定と分析を行い、最適化することが大切です。設定したターゲットにリーチできているか、コミュニケーションチャネル別の流入や発生している売上なども確認し、必要な改善作を取り入れましょう。
場合によっては、ターゲットの設定や販売チャネルの選定などのステップからやり直しが必要になります。
SMSをコミュニケーションチャネルとして活用した事例
多種多様なコミュニケーションチャネルがある中で、顧客本人への到達率や開封率が高く、フォーマルなコミュニケーションにも使いやすいSMSへの注目度が高まっています。ここでは、SMSをコミュニケーションチャネルとして活用した企業の事例を紹介します。
株式会社ジェーシービー
クレジットカードブランドとして知られる株式会社ジェーシービーでは、カード更新時などの重要情報を伝達できない顧客への対策を模索していました。
「電話に出てもらえない」「他のメールに埋もれてしまい気づかれない」といった問題を解消するために、SMS送信サービスの導入にいたりました。SMSでは、送信者情報が表示されるため、顧客に安心してもらえる点などに手応えを感じられています。
顧客へのコンタクト手段の多様化が実現した現在は、緊急の連絡以外にも、会員ページのご案内や顧客応対アンケートなどさまざまなシーンで活用を開始しています。また、SMS送信サービスの選定では、機能性に加え、金融業界の厳しい監査基準に見合う高いセキュリティも決め手になりました。
三井ダイレクト損害保険株式会社
個人向け通販型自動車保険を扱う三井ダイレクト損害保険株式会社様は、非対面での気軽かつスピーディな契約に強みがあります。以前より、顧客体験価値の向上を目指し、顧客接点のデジタル化を推進する中で、電話とメール以外の新しいチャネルを模索していました。
また、顧客との連絡が取れないケースも増えており、より反応率の高い連絡手段を導入したいと考え、SMS送信サービスの導入を決定しました。
導入後は、必要書類の返送率が45%から80%へ大幅アップ。お客様アンケートの回収率も30%から40%にアップし、紙のアンケートに比べて回収時間も大幅に短縮されています。
さらに、担当者決定のお知らせや保険料の着金などの案内にSMSを活用し、速やかで確実な案内が実現できました。
SMSをコミュニケーションチャネルとして活用しよう
コミュニケーションツールは、集客や顧客との関係構築を促進するために重要な手段です。インターネットやSNSの浸透とともに、コミュニケーションツールも多様化が進んでおり、適切な方法を選ぶ必要があります。
コミュニケーションツールを導入する際には、自社の商品・サービスに合ったターゲットを選定し、販売チャネルを決定した上で戦略や計画を考えましょう。また、定期的に効果を測定し、必要な改善策を取り入れることも大切です。
NTTコム オンラインが提供する「NTT CPaaS」は、オムニチャネル対応が可能なSMS送信サービスです。高いセキュリティ環境で、IVRやSMSなど複数チャネルでの対応を一元管理でき、顧客との関係構築を促します。この機会にぜひ「NTT CPaaS」の導入をご検討ください。