ポスティングとは、販促物を住宅のポストに投函することで、昔からあるオフラインの広告手法の一つです。ポスティングで配る販促物には、自社で用意したチラシから、広告を入れたポケットティッシュ、会社の連絡先を記載したマグネットなど、さまざまなものがあります。
本記事ではポスティングの意味など基本的な部分から、メリット・デメリット、具体的な方法、効果的に行うポイントなど、詳しく解説していきます。
目次
- ポスティングとは
- ポスティングが向いているケース
- ポスティングをするメリット
- ポスティングを行う方法
- ポスティングを行う際の注意点
- ポスティングを効果的な行うためのポイント
- 到達率・開封率が高いSMSもおすすめ
- SMSを販促に取り入れよう
ポスティングとは
ポスティングは、広告や宣伝、案内を目的としたチラシやパンフレットなどの販促物を住宅のポストに投函することです。
具体的な販促物としては、以下のようなものが挙げられます。
- 飲食店のクーポン付きチラシ
- 住宅展示場の案内チラシ
- リフォームの案内チラシ
- 水周りのトラブルを解決する業者のマグネット
- 予備校の案内がついたポケットティッシュ
ただの広告・宣伝目的としてではなく「チラシ持参の方には10%割引」「チラシ持参で記念品贈呈」など、チラシ自体に価値を持たせて集客につなげているケースもあります。
ポスティングが向いているケース
ポスティングは、以下のケースに向いていると考えられます。
- 特定地域の人にのみ情報を届けたい
- ターゲットを絞りたい
ポスティングは、広告や宣伝、案内をしたいエリアを絞って行うことができます。例えば、飲食店のクーポンの案内を遠く離れた地域の方に出しても意味がありません。あくまで飲食店を使う可能性があるエリアの方のみ知るべき情報です。ポスティングは、そうした地域の人に絞って案内を出すことができます。
また、配布方法には以下の2種類があります。
- ローラー配布
- セグメント配布
ローラー配布はエリア全体の建物に投函する方法、セグメント配布とは戸建て、マンションなどに絞って投函する方法です。セグメント配布を活用することでターゲットを絞り、ポスティングにかかるコストを減らすことができるでしょう。
ポスティングをするメリット
ポスティングのメリットは以下の通りです。
- 新聞を購読していない層にも届けることができる
- 潜在顧客にアプローチできる
- ターゲットを絞って情報発信できる
- 料金体系がわかりやすく費用を抑えられる
最近では、画像や動画を用いたオンライン広告が主流になりつつありますが、ポスティングのようなオフライン広告特有のメリットも存在します。
ここでは、4つのメリットについて詳しく解説していきます。
新聞を購読していない層にも届けることができる
日本新聞協会が発表しているように、新聞の発行部数は年々下落しています。2000年頃に5,700万部ほどあった発行部数は、2022年には3,000万部ほどにまで減少しました。
従来、新聞の折込チラシは有効な広告手法であり、多くの人の目に触れてもらうことができました。しかし、現在は部数も少なくなり、以前ほどの効果を生み出しづらくなっています。
ポスティングは住宅のポストに直接投函するので、新聞を契約していない層にも幅広く情報を届けることが可能です。また、ポストから出す際に一度は販促物を手にとって確認してもらえるので、視認率も高まることでしょう。
潜在顧客にアプローチできる
潜在顧客とは、現時点では明確に必要性を感じておらず、具体的なニーズがはっきりとあらわれていない顧客のことです。
近年のオンライン広告は、自分が必要とする情報や必要と予想される情報のみを得られるように最適化されています。特に日常的にスマートフォンの情報を使う層は、潜在的なニーズを感じづらい状況にあります。
ポスティングをすることで、欲しい、利用したいと思っていない潜在顧客に対しても情報を届けることができます。例えば、チラシに写る美味しそうなパンケーキが美味しそうだった、小顔サロンの初回限定価格が安かった、などをきっかけにお店に訪問したことがある方も多いのではないでしょうか。
ポスティングはオンライン広告よりも非効率ではあるものの、潜在顧客に行動を促す方法としては優れているといえるでしょう。
ターゲットを絞って情報発信できる
前述したように、ポスティングには以下の配布方法があります。
- ローラー配布
- セグメント配布
エリア全体に投函するローラー配布よりも、マンションや戸建てなどに絞って投函するセグメント配布の方が、かかるコストを抑えることができ、反応率を上げられることでしょう。
例えば、インターネット回線工事の提案チラシであれば、戸建てに絞ってポスティングする方が反応率は上げられると考えられます。これは、すでにマンション契約にて一括で加入している可能性があるためです。
こうしたところに幅広くポスティングを行っても、良いコストパフォーマンスを得ることはできないでしょう。
どのような情報を伝えたいかによって、ローラー配布とセグメント配布を使い分けていきましょう。
料金体系がわかりやすく費用を抑えられる
ポスティングを行う際には、大きく分けて4つの費用がかかります。
具体的な費用と相場は以下の通りです。
- デザイン費用:販促物の種類や大きさによって異なる
- 印刷費用:1部/2円〜5円程度(1,000部以上の場合)
- ポスティング費用:1部/3円〜10円程度
- その他費用:セグメント配布など、業者によって追加料金となる可能性あり
印刷は1部◯円、ポスティングは1部◯円のように、始めから金額は決まっているので、発生する費用を計算しやすいです。「広告を出したことがないので、まずは少ない部数から始めたい」という方にもおすすめです。
オンライン広告は設定が難しく、プラットフォームを使う場合は数百万円の費用がかかることがあります。反応率がよいデザインで情報を必要とする人に届けられれば、チラシは低コストで効果的なツールとなるでしょう。
ポスティングを行う方法
実際にポスティングを行う場合は、以下の方法が考えられます。
- 自分たちで行う
- アルバイトを雇う
- ポスティング業者に依頼する
自分たちで行う以外にも、外注を利用する方法があります。自分たちですべて行うと支払いが減りますが、効果が得られずに時間とお金が無駄になってしまうこともあるでしょう。
それぞれの方法で、具体的にどのようなことをするのか、してくれるのか、を詳しく見ていきましょう。
自分たちで行う
必要な工程を、すべて自分たちでまかなう方法です。ポスティングを行う際は、デザインの発案からチラシの印刷、ポストへの投函、効果測定など、やることは多岐に渡ります。
この方法では外部に支払う目に見える費用は削減できますが、自分たちの時間を割くという見えづらい費用が発生します。自社でノウハウやリソースを確保できない場合は、次に紹介するアルバイトを雇ったり、専門業者に依頼する方法がおすすめです。
アルバイトを雇う
ポスティングを行うためにアルバイトを雇う方法です。主に以下の作業をアルバイトに依頼できると考えられます。
- ポストへの投函作業
- 販促物の在庫管理
- 集計作業
投函作業を依頼する場合は、きちんとポストに投函しているかまで確認する必要があります。もし適正に配られていない場合は、費用が無駄になるだけではなく的確な効果測定ができないので注意が必要です。
ポスティング業者に依頼する
ポスティング業者に依頼し、代行してやってもらう方法もあります。基本的に関連する業務は一通り対応できるので、デザイン、印刷、ポストへの投函、効果測定まで、すべてを依頼することも可能です。
多少費用がかかっても、きちんとした販促物でどれほど効果があったかを計測したい、という方にはおすすめの方法です。ポスティング業者は各地域にあるので、見積りをとる、評判を調べるなどして、選定するといいでしょう。
ポスティングを行う際の注意点
ポスティングを行う際に注意すべき点は以下の通りです。
- 違法行為にならないように注意する
- 外注する場合は業者選びに気を付ける
ここでは、これからポスティングを行う方への注意点を挙げていきます。
まず、ポストへ投函する時は違法行為にならないようにしましょう。最近は、よく表札に「ポスト投函禁止」などの貼り紙がされていることがあります。こうした貼紙があるのにも関わらず投函を行うとクレームやトラブルにつながるだけでなく、住居侵入罪に該当することがあります。また、投函時にポストを壊してしまった場合には、器物損害罪に問われることがあるので注意してください。
そして、外注する場合は業者選びにも気を付けるようにしましょう。ポスティングを依頼したのにきちんと配られていなかった、先述したような違法行為をしていた、雨天時にポストからはみ出て濡れた状態で散乱していた、などのクレームが報告されています。
もしトラブルがあった場合には、真っ先に非難される可能性があるのはポスティングを依頼する企業であり、評判を下げることにもつながってしまいます。業者を選ぶ際は金額だけでなく、評判を調べたり、利用したことがある人の声を聞くといいでしょう。
ポスティングを効果的な行うためのポイント
ポスティングを行う際は、以下の点に注意するようにしてください。
- 事前に十分な市場調査を行う
- ポスティングの効果測定を行う
どんなに見栄えのいいデザインの販促物を作っても、必ずしも良い結果が得られるわけではありません。コストパフォーマンスのいいポスティングを行うには、配る地域の調査(マーケティング)や配った後の効果測定をすることが重要です。
ここでは、具体的なポイントについて詳しく解説していきます。
事前に十分な市場調査を行う
まずポスティングを行う前に「どの地域で、どの建物に、いつどれくらいの部数」を配るかを、入念に調査するようにしましょう。この調査が不完全だと、まったく興味のない、関係のない人にポスティングをすることになり、費用と時間が無駄になってしまうかもしれません。
とはいっても、最初からなかなかベストな選択、調整はできないものです。そのため、効果的なポスティングをするためには、次に紹介する効果測定を行い、実行と検証を繰り返しながら少しずつ調整していくようにしましょう。
ポスティングの効果測定を行う
ポスティングをした後は、どのような効果を得られたかの効果測定を行いましょう。効果測定時のチェック項目としては、以下が考えられます。
- 地域
- 枚数
- セグメント(戸建て、マンションなど)
- 販促物の媒体(チラシ、パンフレットなど)
- 反応率
これらの項目で数字が良かったものを組み合わせて、次回へとつなげていきましょう。最初は少額から始め、測定しながら徐々にポスティング費用を増やすなどして、もっともパフォーマンスがいい数字を見つけてみてください。
到達率・開封率が高いSMSもおすすめ
ポスティングについてを詳しく紹介してきましたが、自社のサービスを伝えたり案内を出す際には、携帯電話番号で送受信ができるSMSを使うのもおすすめです。SMSには以下のメリットがあります。
- 到達率が高い
- 着眼率・開封率が高い
- 反応率が高い
- コスト削減効果が高い
SMSはテキストメッセージなので印刷する費用や手間も必要ありません。携帯電話番号がわかる場合は、ポスティングを行うよりも短い時間で効果的に情報を伝えることができるでしょう。
SMSを販促に取り入れよう
オフライン広告であるポスティングには、多くのメリットがあります。中でも「潜在顧客にアプローチできる」は、オンライン広告にはない優れた点であるといえます。
一方で、電話番号があれば送信できるSMSは、着眼率や開封率、反応率が高いです。最近ではカスタマーサポートの問い合わせ対応や飛行機の欠便情報、ダイレクトメールなどをSMSに切り替えるなど、メッセージ交換以外の幅広い用途で使われています。
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