保険業界において課題としてよく挙げられるのが、お客様とのコミュニケーション方法です。コミュニケーションがうまく取れないことにより、機会損失や業務負荷の増大などにつながっています。

この課題を解決する方法として期待されるのがSMSの導入です。SMSにはさまざまなメリットがあり、保険業界でもあらゆる場面で活用されています。

今回は保険業界における課題やSMS導入のメリット、実際にSMSを活用している事例まで詳しく解説します。

この記事の内容
  • 保険業界にはお客様とのコミュニケーションにおける課題が多くあり、機会損失や情報伝達のタイムラグなどにつながっている
  • SMSは従来のメールや電話、郵送などの通信手段の欠点をカバーし、コミュニケーションを促進するために有効な手段
  • SMSには到達率・視認性・開封率・コストパフォーマンスが高いといった多くのメリットがある
  • 保険業界ではすでにさまざまな場面でSMSの活用が広がっている
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保険業界における課題とは

保険業界(生命保険・損害保険・賃貸保証等)では、保険商品の販売時や契約後のアフターフォローの際、お客様とのコミュニケーション課題が多々あります。
具体的には以下の図の通り、4つのコミュニケーション課題があります。

①保険商品の申込時や事故等の受付時の電話対応の課題

  • あふれ呼や時間外呼による機会損失を減らしたい
  • お客様をお待たせすることなく自己解決に誘導し、利便性を向上させたい
  • 人材確保が難しいため、オペレーター対応を減らしたい

②内容や書類の確認のための顧客への連絡時の課題

  • お客様と連絡を取りたいが、メールや電話ではなかなかコンタクトできない
  • 郵送ではコストがかかり、また情報伝達のタイムラグが出てしまう

③顧客応対時の課題

  • 商談や損害確認等の顧客対応時に常に現場訪問しなければならない課題を解決したい

④フィードバック時の課題

  • 顧客対応後に満足いただけたかのフィードバックを効率的に収集したい
  • コンタクトセンターの対応品質を向上させたい

こうした課題の解決策となるのが、SMSの導入です。SMSはメールや電話、郵送など従来のコミュニケーション方法の欠点をカバーし、コミュニケーションを促進します。

保険業界でSMSを導入するメリット

SMS(ショートメッセージサービス)とは、携帯電話やスマートフォンの電話番号を宛先にしてメッセージのやりとりができるサービスです。保険業界でSMSを導入するとどのようなメリットが得られるのか、具体的に見ていきましょう。

携帯電話番号で送信でき、到達率が高い

SMSはメッセージを送りたい相手の携帯電話番号を宛先にして送信します。格安SIMを利用している場合はSMS機能がオプションとなっている場合もありますが、ほぼすべての携帯電話・スマートフォンにSMS機能は搭載されています。そのためほぼすべてのお客様がSMSを利用でき、メッセージの到達率が高いことが大きなメリットです。

またメールや郵送でやりとりする場合、迷惑メール対策としてメールアドレスが変更されたり、引っ越しをして住所が変更されたりして宛先が不明となることもよくあります。一方で携帯電話番号は比較的変更される可能性が低いものです。そのため、携帯電話番号を利用するSMSは宛先不明になることが少なく、継続してお客様とコミュニケーションが取れます。

視認性が高く、開封率が高い

SMSの特徴として、他の通信手段と比較するとお客様の目に留まりやすいことが挙げられます。SMSを受信した際には、携帯電話のホーム画面にプッシュ通知が表示されるからです。これによりお客様の注意を惹き、開封率を高める効果が期待できます。重要なお知らせや期限のあるお知らせなどを見落とされてしまうことも少なくなるでしょう。

また、一般的にメールの場合は一日に数通〜数十通受信することもあります。そのため、ほかのメールに埋もれてしまい開封されないまま削除されてしまう可能性も高いです。一方でSMSは受信頻度が少ないため、ほかの通知に埋もれることなく確実に情報を届けやすいメリットがあります。

コストパフォーマンスが高い

SMSは1通送信するごとに料金が発生します。一見コストが多くかかると思われがちですが、開封率の高さから考えるとコストパフォーマンスは高いと言えます。メールはSMSよりも1通あたりのコストは低いですが、先に述べたように開封率はあまり高くありません。SMSと同じレベルでメッセージを届けるには、数倍の量を配信する必要があります。

また、メールアドレスが変更されていた場合には調査や宛先リストの更新などの作業が発生します。郵送の場合も、書類の作成や封入、投函などの作業負荷は大きいです。SMSならこれらの作業は不要なため、工数や人件費を削減できます。

顧客が都合の良い時間に確認できる

電話で連絡する場合、お客様に時間を確保してもらう必要があります。多忙なお客様の都合の良い時間帯を狙って電話をかけることは難しく、折り返してもらうとしてもその時間を確保してもらわなければなりません。なかなか連絡を取ることが難しく、お客様の負担にもなりがちです。

一方でSMSは必要な時に送信しておけば、お客様の都合の良い時間に確認してもらうことができます。多忙なお客様の場合、電話の折り返しはつい忘れてしまうことも多いですが、SMSならちょっとした合間を利用して確認することが可能です。相手の時間を奪わない通信手段であることもSMSの大きなメリットと言えるでしょう。

保険業界におけるSMSの活用シーン

保険業界においてSMSを活用できるシーンを紹介します。

  • 保険の更新案内
  • 更新手続きなどに必要な書類郵送のリマインド
  • 保険料の口座振替が行えなかった際のお知らせ
  • 振込依頼の案内
  • 正常に振替・振込が行われた際のお知らせ
  • 保険契約失効時のお知らせ
  • 未収保険料の督促
  • アンケート調査の実施

上記のようにさまざまな活用シーンがあります。重要なお知らせや期限のあるお知らせでも、開封率の高いSMSを活用することでお客様にスムーズに確認してもらうことが可能です。

保険業界におけるSMSの活用例1 顧客からの問い合わせ対応:入電対応の効率化とお客様の利便性向上

課題

  • 新型コロナの影響による人員減にも関わらず入電数は増加
  • 災害発生時にコールセンターがひっ迫し顧客対応が遅れてしまう、電話がつながりにくくなる
  • 保険商品の伸長に伴い入電件数が急増したためオペレーター業務がひっ迫

など入電対応の効率化や、お客様をお待たせしてしまうことへの対応が必要でした。

解決策

問い合わせ時に回線が埋まってしまった場合に、入電してきた携帯電話宛にURL付のSMSを送信し、簡易メニューであるビジュアルIVRへ誘導することで、電話を待たされることなく、お客様ご自身がWeb上で解決していただくことが可能になります。

ビジュアルIVR導入の効果として、

  • コールの20%程度をWebへ誘導することができた。
  • 災害時の繋がらない状態を無くし、お客様に安心感を持っていただける
  • コンタクトセンターのひっ迫解消や従業員の負担軽減につながった

といった声をいただいています。

保険業界におけるSMSの活用例2 顧客への連絡:コンタクトの効率化

課題

お客様からの保険商品の申込や事故等保険金支払いに関する問い合わせに対して、「内容を確認したい」「書類不備があったためお客様とコンタクトを取りたい」「毎月のお支払いが滞っている」など、顧客へコンタクトを取りたい状況は多くあります。

その際に、

  • 電話をしても仕事中だったり、手がふさがっていたりで電話に出てもらえない
  • 郵送物でお知らせするが、開封してもらえたかわからない
  • Eメールは他のメールに埋もれて見てもらえない

というように電話やメールだけではなかなかコンタクトがなかなか取れない、という課題にぶつかります。

解決策

着眼率が非常に高いSMSを活用することで、コンタクトがなかなか取れない課題を解決します。

  • 保険手続きを進める際に、電話をして出ていただけなかった際には、個別にSMSを送信する対応に切り替える
  • SMSでメールアドレスを送り、メールでのやり取りへの誘導を円滑にする

といった活用によりスムースな顧客とのコンタクトを実現しています。

SMS導入の効果として、

  • 折り返し率が1割から4割に向上し、迅速な保険金支払いが可能になった
  • レスポンスのスピードもあがり「言葉に加え、文字でも情報を伝える」ことで安心感を持っていただけるようになった
  • お客様の都合のよい時間で連絡が取れるようになった

といった効果実感の声をいただいています。

保険業界におけるSMSの活用例3 顧客対応:状況把握や商談の効率化

課題

保険金支払い時の損害査定や保険商品販売時の商談など、お客様と顔を見てコミュニケーションをとりたい、あるいは、お客様がお持ちの車や家屋などの状況を実際に見て確認したいケースは存在します。
しかし、損害調査や販売時の商談において、人的リソースや時間の問題で全ての現場や商談に出向くことができないという課題があります。それでは、電話で済ませられるか、というと電話だけではお客様の状況がわからず時間がかかってしまう、対応が困難、という場合もあります。特に、近年は自然災害が多く発生し、発生した際には保険金の請求が集中します。損害が発生した全ての現場に、鑑定人を派遣していると、保険金のお支払いが遅延するといったケースも発生しています。

解決策

携帯電話番号のみでメッセージを送ることができるSMSとビデオ通話を組み合わせたサービス「ビデオトーク」を活用することで、効率的な損害査定を実現します。

  • お客様には、SMSのURLをクリックしていただくだけでビデオ通話可能
  • お客様に損害状況を移していただき、ビデオ越し調査員が確認
  • 計測についても、お客様がメジャーをあてる等で対応可能

このようにビデオ通話の活用により、現地に訪問することなく損害調査を完遂させています。

効果としても、

  • 鑑定人が訪問不要になることで、移動時間削減につながり、その分多くの件数に対応することが可能になった
  • 保険金支払いの必要日数を短縮することができた
  • お客様からも、SMSのURLをクリックするだけでビデオ通話が可能なので簡単でありがたい、と高評価

といったお声をいただいています。

保険業界におけるSMSの活用例4 フィードバック:お客様からの声収集の効率化

課題

保険商材をお客様に購入いただいたとき、あるいは、実際に損害等が発生しお客様に保険金を支払ったとき、など、お客様との何かしらの接点が発生した際に、企業の対応が満足いただけたのか、フィードバックをいただきたい状況は多々あります。
企業の顧客満足度調査等では、年に一回・郵送のアンケートを実施しているケースがありますが、アンケート回収率が低い・調査数が少なく、かつ、リアルタイムな調査でないためオペレーターや販売員に対して適切なフィードバックができない等の課題があります。

解決策

開封率が高く、Webへの誘導もしやすいSMSとWebアンケートを組み合わせることで回収率や調査数の課題を解決します。

  • コンタクトセンターへの問い合わせや、販売完了時等のアンケート対象となるお客様に翌日にSMSを一斉送信
  • SMSに記載のURLを開き専用フォームでアンケートに回答いただく

といった形で活用いただくケースが非常に多いです。

SMSによるWebアンケート導入の効果として、

  • 回答率が20%~50%と郵便物と比較すると非常に高い
  • 日々アンケート回収し、調査数が飛躍的に増加
  • 誰が対応したか、と紐づけできるため、分析や迅速なフィードバック・改善対応が可能に
  • 満足度が高いことがわかった際には、オペレーター・販売員のモチベーションアップにもつながる

など、大きな効果を実感していただいています。

このように、保険業界(生命保険・損害保険・賃貸保証等)のお客様とのコミュニケーションが発生するさまざまな業務や場面でSMS活用が可能です。

SMSで保険業界の課題を解決しよう

保険業界には、お客様とのコミュニケーションにおける課題が多くあります。従来の通信手段では、なかなかお客様と連絡が取れずに重要なお知らせが遅れたり、あふれ呼や時間外呼による機会損失が発生したりします。これらの解決策として有効なのが、SMSの導入です。SMSは視認性や開封率の高さからお客様と円滑なコミュニケーションが取りやすく、コストパフォーマンスも高いという特徴があります。

NTTコム オンラインでは、99%の到達率を誇るSMSを利用して、携帯電話番号のみで一斉・個別にメッセージを送信できるSMS送信サービス「空電プッシュ」を提供しています。高いセキュリティを維持しながら、SMSを一斉に配信できることから、従来の連絡手段(電話、郵便物、Eメール)に代わる新たなツールとしてご活用いただいています。
また、電話問い合わせをSMSで適切なチャネルに誘導する「ビジュアルIVR」やアプリ・アカウント不要、SMSだけで繋がるビデオ通話サービス「ビデオトーク」をご利用いただくことでお問い合わせに関わる多くの課題解決を実現しています。
ご紹介した4つの課題 ①保険商品の申込時や事故等の受付時の電話対応の課題、②内容や書類の確認のための顧客への連絡時の課題、③顧客応対時の課題、④フィードバック時の課題をお持ちのご担当者様はぜひ、SMS活用による課題解決をご検討ください。