静岡東部・中部にて、超高速光回線のインターネットを中心に、4K8K対応のケーブルテレビ、固定電話サービスをワンストップで提供する株式会社TOKAIケーブルネットワーク様。カスタマーセンターにかかってきたお問い合わせ電話に対し補足の説明をSMSでお届けするため、2022年5月に空電プッシュを導入されました。現在はお問い合わせの補足説明だけでなく、ご請求金額確定のお知らせや、マイページ(会員ページ)の登録促進、プロバイダ発行のメールアドレスをお知らせする用途などでも空電プッシュを活用されています。導入のきっかけ、詳細な活用方法、効果などについて、カスタマーセンター顧客サポート課の與五澤氏、出口氏に伺いました。
まずは貴社の概要や強みについてお聞かせください。
與五澤氏:当社は多種多様な生活インフラサービスを提供するTOKAIグループ傘下のケーブルテレビ局です。静岡県内の17市町を対象に、超高速光回線のインターネットを中心にケーブルテレビ、固定電話サービスを展開しています。特徴は、地域に密着したサービスを提供しているところですね。静岡県内にある5つの支店を拠点に、サービスのご提案からアフターサポートまで一貫して対応しています。
私と出口が所属する顧客サポート課はご契約者様からのお問い合わせに、お電話とメールで対応するセクションです。1か月のお問い合わせ件数は、お電話だけで約1万2.000件。「ネットがつながらない」「TVが映らない」といった不具合に関するご相談や、「引き落とし口座を変更したいがどうすればよいか」といった手続き関連のご質問、利用料金の確認など、さまざまな内容にお答えしています。
空電プッシュの導入前に抱えていた課題についてお教えください。
與五澤氏:最大の課題が、電話対応に時間がかかっていた点です。当社サービスに接続するための機器は、モデムやルーターなど多岐に渡ります。使っている機種や型番もお客様によってそれぞれ異なっているため、「どんな機器・機種を使っているか」を特定するところから始めます。機器・機種を特定したら、次はオペレーターが、お客様の話を聞いて状況を想定しながら対応についてご説明する必要があり、かなり時間がかかっていました。
出口氏:不具合の際に試していただくことが多いリセットの方法も、機器・機種によって異なります。複雑になりがちな説明を、各オペレーターが口頭で行うため、応対品質にも熟練度によるばらつきがあったように思います。
與五澤氏:機器だけでなく、プランも多様で、なかなか口頭での説明ではお伝えしきれず、また、ご年配のお客様が多いことも相まって、口頭でWebページをご案内しても見ていただけないことが多くありました。
これらの課題を解決し、時間をかけずにわかりやすいご説明をお届けしたいと考えて、電話でのサポートを補完するようなツールを探し始めました。
どのような経緯で空電プッシュの導入を決定されたのでしょうか?
出口氏:最初はWeb商談ツールの導入を考え、テスト的に使ってみたのですが、「ツールを立ち上げるためにHPから接続をするなど手順を踏まなければならない」「お客様に、通話をしながら機器を映してもらわなければならない」などの事情で、かえって応対に時間がかかることがわかりました。私たちの業務や希望にはマッチしないということで、こちらについては導入を見送っています。
與五澤氏:その後、グループ会社ですでに利用していた空電プッシュを紹介してもらい、「これは使えそうだ」と直感したことを覚えています。
空電プッシュなら、お客様にアカウント登録などの手間をおかけすることなく、こちらからSMSで、WebページのURLをお送りすることが可能です。お客様のお困りごとに関する解決方法が書かれているページをお送りすれば、その後は自己解決につなげていただくこともできます。また、リセット関連の動画コンテンツを制作してそのURLをお送りすれば、複雑な説明をせずともリセットの方法を理解していただけるのではと考えました。
しかも、価格も手頃でした。すぐに導入を決定し、契約に至っています。
2022年の5月から空電プッシュの運用を開始されたと聞いています。どのように活用されているかお聞かせください。
出口氏:運用開始直後は、お問い合わせのお電話を受けたオペレーターが、通話中や終話後に空電プッシュで、お客様のお困りごとに関する解決方法が記載されたWebページのURLを送るということをしていました。また、ちょうど空電プッシュを導入した時期にマイページの機能を拡充したこともあって終話後にマイページの登録URLを送り、登録への誘導もしています。
さらに、“リセット動画”のURLをご案内する取り組みも始めました。冒頭に與五澤が申し上げた通り、当社の機器は非常に多岐に渡ります。機器によってリセットボタンの場所やリセットの仕方が異なり、ご説明するのがなかなか難しく、また、口頭の説明だけではわかりにくいという課題がありました。そこで、当社が扱う機器それぞれのリセット方法をご案内する動画を制作し、SMSでリセット動画のURLを送るという流れを構築しました。説明の時間が短縮でき、なおかつお客様にとってわかりやすくなったことにより、オペレーターとお客様双方に喜ばれています。
23年の下期からは、SMSで、ご請求金額確定のお知らせをお送りするようにしました。ほかにも、お電話とSMSで二重にご本人確認をした上で、SMSにてプロバイダ発行のメールアドレスやパスワードをお伝えするということも行っています。以前はセキュリティ上、郵送にてお知らせをしていたのですが、SMSでも個人情報がお送りできるようになり、お待たせすることなく必要な情報をお届けできるようになりました。
運用開始から約2年弱、少しずつ活用の幅を広げて、大変有効に使用できています。
導入の効果についてお教えください。
與五澤氏:まず、お問い合わせ1件あたりの通話時間が平均で2分程度短縮しました。テクニカル問い合わせ数(2,000件/月)から換算すると、1か月で66時間近くの業務時間削減効果が得られているということになります。
それから、空電プッシュでのご案内を始めるまでは、なかなか進んでいなかったマイページの登録が、ご案内を始めたことによって700%伸長しています。
さらに、お電話で問題が解決しなかった場合や機器の修理が必要なときに行っている訪問でのサポート件数が、年間6,000件から5,000件へと減りました。
いろいろな工夫をしておりますので、空電プッシュだけの効果というわけではないかもしれませんが、実感値として確実に、空電プッシュがこれらの成果に寄与してくれていると感じています。
出口氏:私が「SMSの効果」を強く感じたのが、プロモーションに使用したときのことです。一度だけケーブルテレビの契約者様ほぼ全員に対して「これから生放送を始めます」という内容のSMSをお送りしたことがあったのですが、その直後のWeb流入率が平常時に比べて大幅にアップしました。SMSだときちんと見てもらえていると実感しました。
最後に、今後の活用の展望についてお聞かせください。
與五澤氏:今後も引き続き、リセット動画のURL送付とマイページの登録誘導を中心にしつつ幅広く活用していきたいと思っています。ご案内に使っている各種定型文も随時見直して、よりお客様にとってわかりやすくオペレーターにとっても使いやすいようアップデートしていきたいですね。
出口氏:2024年の秋には、郵便料金の改定が予定されていると言われています。これを見越して、これまで郵送で行っていた各種PRやご案内をSMSに切り替えることも検討しています。SMSは、さまざまな情報を、迅速、確実、安価に届けることでできるとても便利なツールです。これからも新しい活用の仕方を模索して、どんどん使っていきたいと思っています。
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