サントリーホールディングス株式会社様が、電話でお問い合わせいただいたお客様から、より深い“本音”をお聞きするため導入されたのが空電プッシュでした。
導入のきっかけや経緯、工夫を重ねて編み出した活用法、今後の展望などについて、お客様センターの清水氏にお伺いしました。
清水様が所属されている「お客様センター」についてお聞かせください。
清水氏:私が所属するお客様センターでは、主に国内の飲料、酒類についてのお問い合わせに対応しており、1年間のお問い合わせ件数は約7万7千件。電話でのお問い合わせが全体の63%、メールが30%、LINEが7%という内訳です。
お客様センターにお電話くださった方にアンケートをお送りするため、2023年11月にSMSを導入されたとお聞きしています。導入前に抱えていた課題や経緯についてお聞かせください。
清水氏:当センターに寄せられる声のうち約9割が、「新商品の味の特徴は何ですか?」「この商品はどこで買えますか?」といった“お問い合わせ”で、残りの1割が“ご指摘”となっています。
これまで“ご指摘”いただいたお客様については、応対に関するアンケートを行っていましたが、“お問い合わせ”をいただいたお客様については、電話での回答後に、こちらから何らかのアプローチすることはありませんでした。
「もっとお客様の本音をお伺いしたい」「応対品質の向上に活かしたい」、そんな思いがあって、お問い合わせのお電話をくださったお客様にアンケートを取るための手段を探し始めました。
なぜ、アンケートの手段として空電プッシュに着目されたのでしょうか?
清水氏:一番の理由は、既に導入されていたサントリーウエルネス社から紹介を受け、使いやすそうだと感じたことです。ただ、「いったいどれくらいのお客様がSMSを開いてくださるのか」といった懸念があったこともあり、まずはテストという形で使ってみようということになりました。
テストはどのような形で実施されたのでしょうか? どんな結果が得られましたか?
清水氏:テストは約1か月間で、お客様の声の記録を見て、アンケートにご協力いただけそうな方に、お電話をいただいた翌日にWebアンケートのURLを記載したSMSを送信しました。朝、昼、夕方と分けて送信したところ、一番開封率が高いのは朝だとわかりましたので、朝(8時半頃)のみに全ての送信を行うようにしました。
また、NTTコム オンラインの営業担当の方にアドバイスをもらって、例えばホームページ上に「お問い合わせ後に、アンケートのためSMSを送る可能性があります」と記載したり、発信元がサントリーとわかるようにしてSMSを開いていただけるような工夫もしました。
こうした細かな調整を丁寧に行うことで、お客様に受け入れていただくことができたように感じます。1か月でお送りしたSMSは約300通。そのうち「送らないでほしい」といったリアクションがあったのは0.5%程度。返ってきたアンケートには、こちらが驚いてしまうくらい熱いメッセージが書かれていることもあり、常日頃思っていらっしゃるお客様の“本音”に触れることができたと感じました。
他に、使ってみてよいと感じた点はありますか? ご感想、メリット、導入の決め手などについてお聞かせください。
清水氏:コミュニケーションスタッフの手を煩わせることなく、一人で操作し、簡単にSMSを送ることができる点が良いと感じました。また、他社での実績が豊富なところにも惹かれました。ちょうどテスト運用をしていた時期に、資生堂様との意見交換会に参加させていただく機会があったのですが、そこで顧客アンケートの活用法や、「厳しい意見こそ大切にしている」という取り組み姿勢などをお聞きし、とても多くの気付きを得ることができました。
また、営業の方の手厚いサポートや優れた提案力も、本格導入の大きな決め手になりました。
本格導入後の具体的な活用方法についてお聞かせください。
清水氏:基本的にはテスト運用時と同じ形で活用しています。アンケート対象者の絞り込みに30分程度、ショートメッセージの発信に5分程度とごく短い時間で、1日30件、月に500件程度を送信できています。開封率は21.5%、Webアンケートの回答率は12.5%で、開封された方の6割からアンケートの回答をいただいています。
また、日々のアンケートとは別に、人気商品の再販をご案内するためにSMSを使いました。過去に、「あの商品をもう一度販売してほしい」「どこで買えるのか」といったお問い合わせをくださったお客様に再発売する旨のご案内をお送りしたところ、非常に好意的に受け止めていただきました。「ここまでやってくれるとは思わなかった」「ますますサントリーを好きになった」という嬉しい声が続々と届き、よい試みだったと感じています。
ほかに、導入による変化はございますか? なにかお感じになっていることがあればお聞かせください。
清水氏:アンケートの結果は、週1回レポートにまとめて、コミュニケーションスタッフに共有しています。嬉しいお声も多く、確実にモチベーションアップにつながっていると感じています。そして何よりも、お電話いただいたお客様から、さらに一歩踏み込んだご意見を聞けるようになったというのが大きな成果だと思っています。
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