2006年の設立以来、東広島市で腎臓疾患・人工透析に関わる医療サービスを提供し続けてきた、医療法人社団みめぐみ会様。外来診療を行うサンクリニックと、サービス付き高齢者向け住宅を併設した有床診療所 サンクリニックみながを運営されています。同法人が、透析患者様への緊急時の連絡ツールとして導入したのが、SMS送信サービスの空電プッシュです。導入前に抱えていた課題や空電プッシュを選んだ理由について、事務長の西井氏と看護部長の石井氏にお話を伺いました。
まずは普段の業務内容について教えてください。
西井氏:私は事務部の事務長として、災害対策や患者様の応対など、診療以外の事務的な業務を担当しております。
石井氏:私はサンクリニックの看護部長を務めています。患者様のケアにあたりつつ、ときに事務的な業務も行っています。
西井氏:サンクリニックとサンクリニックみながは、2施設あわせて約200人、10代から90代まで幅広い年代の透析患者様を中心にご利用いただいています。透析患者様は、2、3日おきに来院して治療を受ける必要があります。治療が受けられないと命にかかわる事態に発展してしまう危険性があるうえ、他の施設のご紹介も容易にできるものではないので、自施設の患者様は責任をもって治療しなければならないという想いで、業務にあたっています。
患者様への緊急連絡手段として、空電プッシュを導入されたとお聞きしました。導入前はどのような課題があったのでしょうか?
西井氏:地震や台風、事故などで交通網が麻痺してしまったとき、停電など何らかのトラブルで機器が使えなくなったときは、通常通りの治療が難しくなります。そういった緊急時には、ひとまず自宅で待機していただき、状況が落ち着いて治療のスケジュールを組み直せたら来院いただくようにしています。
患者様には「停電のため、現在透析治療を行うことができません。状況が分かり次第お伝えしますので、自宅で待機をお願いします」「15時頃に復旧しますので、13時に治療を受ける予定だった方は15時を目安に来院してください」といった情報を伝えるのですが、これまではこの緊急連絡をすべて電話で行っていました。
石井氏:多い日は約130名に連絡する必要があり、とても時間がかかっていました。事務部だけではなく私たち看護師も加わってお電話を差し上げていたのですが、本当に大変な作業でした。中には移動中だったり、留守にしていて電話が繋がらないことも多く、何も知らずに来院され、患者様にご迷惑をおかけしてしまうこともありました。
西井氏:こうした背景から、新たな連絡手段を探し始めました。加えて大きな災害がきたときに電話が使えるかわからない不安があり、BCP対策の一環として、早く、確実に、連絡できる別の手段を確保する意味合いもありました。
さまざまな連絡手段がある中で、なぜSMSがよいと考えたのでしょうか?
西井氏:はじめはLINEやSNS、ホームページなどを使って情報を発信する方法も視野に入れていました。しかし当院の透析患者様は約2/3が65歳以上の方です。LINEを使われていない可能性もありますし、SNSのポストを見に行ったり、インターネットを使ってホームページを訪れたり、患者様からアクションを起こしてもらうのは難しいと考えました。そのためこちらからプッシュ型で情報を発信でき、容易な形で受け取ってもらえるSMSがよいと思いました。
石井氏:電話連絡の大変さは身をもって感じていましたし、SMSを使うことにはスタッフ全員が賛成でした。緊急連絡先として患者様全員の電話番号もわかっていたので、移行にあたって改めて情報をいただく必要がなかったのもよかったですね。
いくつかSMS送信サービスがありますが、なぜ空電プッシュを選ばれたのでしょうか?
西井氏:さまざまな会社に問い合わせる中で、他社のSMS送信サービスは院内のシステムと配信システムを連携させるような、大掛かりなものが多い印象でした。緊急時のみ利用する想定だったので、誰でも簡単に使うことができるサービスがよいと考えていたところ、空電プッシュはWebブラウザ上の管理画面から電話番号やメッセージを登録するだけで誰でも簡単にSMS配信できると知りました。後日、NTTコム オンラインの営業担当の方からとてもわかりやすい資料とともに詳しく説明していただき、やはり私たちの希望とマッチしていると確信しました。
導入にあたり、大変だったことはありますか?
西井氏:空電プッシュには、配信メッセージのテンプレートを複数登録し、用途や送り先によって使い分けることができる機能があります。便利な機能をうまく活用するために、どんな内容をどんな文面で用意しておけばよいのか少し悩みましたね。
現在の活用状況はいかがですか?
西井氏:緊急時に使用するものであり、幸いなことに導入以降は災害や機械トラブルに遭っていないため、まだ本格的な運用には至っていません。ただ、2024年12月にテスト配信を実施しました。「腎友会」という腎臓病患者様・透析患者様の患者組織があり、その東広島地区の役員の方々にご協力いただきました。計8名にお送りし、うち7名はスムーズにメッセージを受け取っていただけました。SMSに馴染みのない方にも問題なくご利用いただけてよかったです。
ただ、お一人だけメッセージに気付かず、受け取り確認の連絡をしたタイミングで開封された方がいらっしゃいました。SMSを確認する習慣がない方もいることがわかり、SMSで情報発信していること自体を周知しなくてはならないという気付きになりました。周知の一環として、今後は日常的な連絡を空電プッシュに切り替えることも検討しています。
どのような活用方法が考えられそうでしょうか?
石井氏:透析患者様は週に3回来院されます。頻繁に来院されるがゆえに、当院の場合は採血のタイミングをお知らせするのが当日になってしまうことも多いのですが、採血日にあわせて体調を整えたいという患者様もいらっしゃいます。「事前にお知らせできるといいよね」という話がよく出ていたので、うまく空電プッシュを活用できないかと考えています。また、他の医療機関では空電プッシュを次回予約のリマインダーとして活用されている話もお聞きしました。使用機会を増やして、スタッフもより早く操作に慣れていきたいです。
西井氏:連絡事項がSMSに集約されることで、患者様は安心して情報を受け取れるようになり、私たちも業務の効率化につながるとうれしいです。そして、いざ大きな災害が起こったときに「空電プッシュがあってよかった」と思えたらいいですね。引き続きスタッフ同士でアイデアを出し合い、私たちなりの上手な活用方法を見つけていきたいと思います。
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