2016年がスタートしたと思ったら、あっという間に“1ヶ月/12ヶ月”が終わってしまいました。年が明けても、「SMS」の送信数は伸びを続けており、日々、「SMS」をご活用いただいているご担当者様には感謝を申し上げます。

以前から「SMS」についての出来ること、出来ないこと、ナゼ70文字なの?、今後はどうなるの?、・・・等、「SMS(ショートメッセージサービス)」の機能や疑問について、もっともっと情報を知りたいとの声を多数お聞きしておりましたが、今年は、もっと積極的に情報を提供していくことで、お客様の今後のビジネスへの活用や顧客へのご案内等に活かしていただければと思っておりますので、宜しくお願いいたします。

さて、初回となる今回のテーマですが、今年に入ってすぐ、気になる記事を見つけました。

Twitterの文字制限を現行の140文字から1万字近くにまで広げる可能性がある

Twitterの文字制限を現行の140文字から1万字近くにまで広げる可能性があるとの報道です。

この報道を受け、米Twitter CEOジャック・ドーシー氏は自身のTwitterで

我々は140文字にこだわっているわけではない。(長い)文章の写真を撮ってツイートしている人もいる。
これが書いたものだったら検索もできるし、もっと便利になる。

と書き、暗に報道を認めました。

ただ、長い投稿が並ぶと利用者に敬遠される可能性もあり、Twitterも表示方法等を検討している、等の内容が記載されていました。 Twitterは、IPの世界ですし、制限なしにメッセージ登録出来ても何ら不思議はないですし、むしろ、これまで「ナゼ140文字に制限していたのか!?」疑問に思うくらいです。

そこでもう1つの疑問。

Twitterの140文字(=英字)とSMSの140文字(=日本では140byte≒70文字)

これは単なる偶然でしょうか?

「SMS」は、1984年にフィンランド人のマッティ・マッコネンが、「GSM」規格の携帯電話のサービスの一つとして「SMS」を発案したと言われています。その後、欧州電気通信標準化協会 (ETSI) が「SMS」を国際標準規格に採用し、ほぼ世界共通(日本を除く)のテキスト・メッセージサービスとして定着しました。

日本では、「iモード」に代表される爆発的な携帯電話の拡大が始まった「第二世代(2G)」で、「GSM」を採用せず、「PDC」というドコモの独自規格を採用したため、その当時は、「SMS」を利用できず、世界に遅れて「第三世代(3G)」になってようやく、「SMS」が利用できるようになったのです。(日本の携帯が“ガラパゴス化”といわれる起源もそこにありますが、世界的な携帯電話の拡大とともに「GSM」が標準規格として広まり、携帯電話間のメッセージ交換手段として「SMS」(=テキストメッセージ)が広まりました。世界に遅れはしましたが、現在の日本のSMS市場は、世界に比べて非常に安全な通信環境となっています。)

さて、Twitterとの関連ですが、当時のTwitterの開発に「GSM」のプロジェクトマネージャであったフリードヘルム氏が携わっていました。なぜそうしようとしたかは不明ですが、160byteの20byteを名前、140byteを文章ということでSMSと同じ規格(文字数)としたのだそうです。

また、「心に響く文字数は140文字」と提唱するアメリカの心理学者もいるようですし、広告業界等では、「140文字以内の文章でいかに人を引き付ける事が出来るか、がポイント」とも言われているようですが、それを意識していたかどうかはTwitterのみぞ知る、といったところです。

ちなみに、Twitter社の関係者によると「Twitterで最もツイートされるのは28文字以上31文字以内」だそうです。

「SMS」もTwitterのように、文字数を増やせるか?

では、「SMS」もTwitterのように、文字数を増やせるか?というと、こちらはそう簡単にはいきません。国際標準規格の技術的な仕様が関係してくるからです。

「SMS」は当時のGSMの電話通信システム経路上の伝送方式で、優先度も低く、メッセージを短くしなければなりませんでした。現在は、技術的な問題はないと言えますが、各国、各携帯キャリアの通信設備の更改や利用者端末(受信者側)等の対応状況にも依存するため、例えば「3G」の次の世代「4G」まで待たなくてはならないのではないかと思います。

「え!?、でもソフトバンクのHPに333文字送信可能となってるけど?」と言われる方も いるかもしれません。これは、通信上では、現行の規格“140byte”毎送っていますが、 端末側で結合して、1通に見せているのです。

その意味では、利用者にとっては、携帯キャリアが“140byte”毎に分割して送ろうが結合してくれて、1通分の通信料であれば、関係ないのですから、利用者にとっては大歓迎ですね。

NTTコムオンラインの「空電プッシュ」サービスもソフトバンクの“333文字”には対応していますが、auは“140byte”のまま、ドコモは“660文字”送信可能になったものの、“66文字毎に1通分の通信料”ですので、今後、ドコモ、auもソフトバンク並みに拡張していけば、“ショートメッセージ”ではなくなる日もそう遠くはないかもしれません。

我々NTTコムオンラインも、これまで同様に、先日めでたく結婚されたDAIGOさん風に言うと“AAS”(=安心・安全・SMS)をモットーに、“世界一安全なSMS”の発展に寄与できればと思っております。