平成28年1月29日、日銀は日本史上初の「マイナス金利政策」を発表しました。
これをうけ、各金融機関で住宅ローンの金利の値下げを一斉に始めたところ、「この金利なら!」 ということで、住宅を購入し、住宅ローンに関するお申込、お問合せ等が増えたそうです。 金融機関にとっては大変喜ばしいことではありますが、現場ではこんな問題も出てきました。

「住宅ローンの申し込みが増大しているのだけど、お客様と連絡がとれない!!」

「住宅ローン」の手続きは、お客様の提出書類等、非常に多く、煩雑で、記載事項の記入漏れや修正等が多いのだそうです。
そして、金融機関が一番困るのは、「書類不備による手続き未完了」となることで、 しかも、金利のキャンペーン期間等が設定されている場合、期間内に手続きできないと、せっかくお申込みいただいたのに、特別金利が適用できないことになってしまうのです。

金融機関様ではそういったことが発生しないように、懸命にお客様に連絡を取る努力をされているようですが、住宅ローン関係の話は世帯主である“父親”がメインのため、 平日日中帯等になかなか電話連絡がつかないようです。 そこで、電話連絡がつかない場合の通知手段として、「SMS」をご利用いただいております。

コンタクトセンター担当者の苦悩 電話でなかなか連絡がとれないお客様とコンタクト

コンタクトセンター業務において、お客様へのご連絡に苦慮されているお話はよくお聞きします。

  1. お支払いに関するご連絡
  2. お手続き(書類不備、書類返送の催促)に関するご連絡
  3. 郵送物未達による宛先変更のご連絡
  4. 緊急連絡(不正利用、登録完了、安否確認等)
  5. その他(アンケート、お知らせ)

「お支払い」に関しては、カード利用、ローン・家賃、公共料金、物販等あらゆる取引に関連してきますが、その原因は、“うっかり”が非常に多いとのことです。引落しの残高不足やお支払期限の超過等によって発生しますが、ここで一番重要なのが、“即時性”です。

“うっかり”の場合は、元々、お支払するつもりの方が大多数ですので、すぐにお伝えすることにより反応率も高く、すぐにお支払いただけるそうです。ですので、電話連絡がつかなかったり郵便物の未確認等で時間が経過したりしてしまうより、SMSで即座に通知をする方が、はるかに回収率が上がるのです。

書類不備による「お手続き」のご連絡や住所不定等による未達の郵送物の「宛先変更」等のご連絡も、「住宅ローン」での事例のように、1件1件、連絡をとることによって、時間が経過してしまうため、SMSのご利用が非常に多くなってきています。

また、最近ではクレジットカードの「不正利用」をアラート検知し、カード利用を停止する際等にも、SMSでの通知が行われているのです。

その他、eメールアドレスをわざわざ取得しなくても、コールセンターで受電した携帯番号に対して 即座にCSアンケートやご案内サイトのURL等をシステムと連動して自動送信することも可能です。オペレータはアンケート回答のご協力を取り付けるだけで良いのです。

新しいカスタマーサポートの形 SMSとチャットを用いたお客様とのコミュニケーション

そして、最近、お客様からよく頂くご要望があります。

SMS送信後のやりとりも“電話(コールバック)”ではなく、“メールやSMS”で出来ないかというものです。

このご要望にお応えするために今パートナーと取り組んでいるのが、
「SMS+チャット」方式です。

SMSで「チャット」のログイン画面(URL)を送信します。 利用者は受信したSMSのURLをクリックして、いつでも「チャット」を開始できるのです。 「チャット」へのアクセスは“パケット通信”なので、ほとんどの方が月額定額プランに含まれる ことと思います。そして、「チャット」では、文字数制限もなく、その場で撮影した写真を添付出来る等、SMSにはない利便性を享受できることになります。

また、ユーザー層によっては、電話等に比べて、“反応率アップ”の効果も期待できると考えています。

このようにSMSとチャットを組み合わせることによって、お互いのメリットを活かした利用方法が広がり、SMSの可能性も広がっていくわけです。

まだまだSMSと組み合わせるとおもしろいことができそうなサービスが沢山あるので、今後も様々なサービと連携して、SMSの新たな価値を創造していきたいと思います。